みなさん こんにちは。
岡山県倉敷市の行政書士やまもと事務所の山本です。
今回は お金の貸し借りの際に発生する、借用書と契約書についてのお話をします。
親しい友人や知人から「お金を貸してほしい」と相談されたとき。
力になってあげたい気持ちがある一方で、「ちゃんと返ってくるかな…」と不安がよぎるのも正直なところではないでしょうか。

つい「水くさいから口約束でいいよ」と言いたくなるかもしれません。
でも、大切な相手だからこそ、お金のルールは“見える形”にしておくことが、いまの良い関係を守ることにつながります。
今回は、お金の貸し借りの場面でよく出てくる「借用書」と「金銭消費貸借契約書」の違いを、できるだけやさしく整理します。
「どちらを作ればいいの?」と迷っている方の参考になれば幸いです。
そもそも、なぜ書面が必要なの?
お金の貸し借り
結論から言うと、口約束でも法律上は成立することがあります。
ただし、実務では“ここ”が問題になります。
①「言った・言わない」になりやすい
時間が経つと、記憶はどうしても曖昧になります。
「来月返すって言ったよね」
「いや、再来月って話だったはず」
こうした認識のズレが、関係をギクシャクさせる原因になりがちです。
②“悪意がなくても”揉める
多くのトラブルは、最初から誰かが悪いわけではありません。
「返すつもりだったけど、期限を勘違いしてた」
「返済方法を決めてなくて、話が噛み合わなくなった」
──そんな小さなズレの積み重ねで、大きくこじれます。
だからこそ書面は、相手を疑うためではなく、「貸す人も借りる人も守るためのメモ」として役立つんですね。

「借用書」と「契約書」の違い
お金の貸し借りの際に出てくる「借用書」と「契約書」。
この2つは何が違うのでしょうか?
どちらも「お金を貸し借りした事実」を残すための書面ですが、違いはざっくり言うと①署名する人 と ②書類の持ち方(控えの有無) です。
1. 借用書(手軽さ優先)
借用書は、簡単に言うと「〇円を借りました。〇日までに返します」という 借りた側の約束を書いた紙 です。
- 署名する人:借りる人のみ
- 原本を持つ人:基本は貸す人(借りる人側はコピーを持つのがおすすめ)
メリット
- 作るのが簡単
- 「まず最低限の形を残したい」場合に使いやすい
デメリット(よくある落とし穴)
- 条件がシンプルになりがちで、後から揉めやすい
- 借りる側が控えを持っていないと、条件を忘れてしまいやすい
→ 借用書でも、必ずコピーを渡しておくと安心です
2. 金銭消費貸借契約書(確実さ優先)
お金の貸し借りの契約書は正式には「金銭消費貸借契約書」と言います。
契約書の名前が少し堅いですが、意味はとてもシンプル。
簡単に言うと、「貸す人」と「借りる人」がお金の貸し借りについて合意した内容をまとめたもの
「貸主〇〇と借主〇〇は、以下の通り約束しました」という形で、双方が署名し、通常は2通作成します。
- 署名する人:貸す人・借りる人の両方
- 原本を持つ人:双方が1通ずつ
メリット
- お互いが同じ内容を持っているので、条件確認がいつでもできる
- 分割払い、返済が遅れた場合の対応など、細かい取り決めを入れやすい
- 「後で確認できる」という安心感が、むしろ関係を守ってくれることが多い
デメリット
- 2通作る分、少し手間がかかる
- 相手方によっては「信用してないの?」と思われる可能性もある

結局、どっちを選べばいいの?
借用書と契約書(金銭消費貸借契約)がどういうものなのか理解された方で、こう思っている人いませんか?
で、どっち選べばいいの?
迷ったら、次の基準で考えるとスッキリします。
借用書がおすすめのケース
- 親子や兄弟など、かなり近い身内
- 少額で、短期間(できれば一括)で返済予定
- とにかく急ぎで最低限の形を残したい
→ ただし、返済期限と方法だけは必ず書くのがおすすめです
契約書がおすすめのケース
- 友人・知人・ビジネスパートナー
- 金額が大きい
- 返済が数ヶ月〜数年にわたる(分割払い)
- 「もし返せなかったら…」が少しでも頭をよぎる
→ “迷う”時点で契約書向きのことが多いです
行政書士としての私のおすすめは、「迷ったら契約書(2通作成)にしておく」です。
双方が控えを持つことで、あとから確認ができて、結果的に人間関係がこじれにくいからです。

「書面を出すと角が立ちそう…」という方へ
よく聞くのがこの悩みです。
契約書を交わしてっていうと角が立ちそう…
確かにその気持は分かります。
大事な友人や家族であれば なおさらですよね。
でも大半の場合、後から関係が壊れる原因の多くは「書面がなかったこと」です。
こんな言い方をすると、意外とすんなり受け取ってもらえることもあります。
- 「お互いに忘れないように」
- 「家族に説明できるように」
- 「ちゃんと返してもらった証拠を残したくて」
相手を疑うための書面ではなく、関係を守るための書面
という考え方がいいかもしれないですね。
借用書をその場で作れる「かんたん雛形ジェネレーター」を用意しました
「借用書を作った方がいいのは分かったけど、いざ書こうとすると何を書けばいいのか分からない…」
そんな方のために、入力するだけで借用書の文面を自動生成できる簡易プログラムを用意しました。
貸主・借主の氏名、金額、返済期日など、最低限おさえておきたい項目を入力すると、その場で借用書の雛形文章が表示され、コピーして使うことができます。
- Wordに貼り付けて印刷したい
- まずは「形」を作ってみたい
- 書き漏れがないか確認したい
といった用途で、最初のたたき台としてお使い下さい。
⚠ ご利用にあたっての注意(必ずお読みください)
このプログラムで生成される借用書は、あくまで一般的な雛形(サンプル)です。
- 個別の事情(分割返済・保証人・遅延時の対応など)
- 金額や関係性によって必要となる条項
- 収入印紙の要否・金額
- 実際の法的有効性やトラブル防止効果
これらについて、当事務所では内容の完全性・適法性・結果について責任を負うものではありません。
あくまで「考えるための補助ツール」「書面作成のきっかけ」としてご利用ください。
また実際に使う書面として不安がある場合や、「このケースは借用書で足りるのか?」と迷われた場合は、専門家に確認したうえで作成することをおすすめします。
借用書 自動作成ツール
必要事項を入力して「作成する」ボタンを押してください
※法的効力を完全に保証するものではありません。金額が大きい場合や複雑な条件の場合は、契約書の作成をお勧めします。
ひとりで悩まず、ご相談ください
ということで、今回は お金の貸し借りの場面でよく出てくる「借用書」と「金銭消費貸借契約書」の違いについて解説しました。
今回のお話 いかがでしたでしょうか。
お金の貸し借りは、とてもデリケートなテーマです。
- 相手にどう切り出せばいいかわからない
- どんな項目を書けば安心なの?
- なるべく角が立たない言い方にしたい
こうした悩みは、実はよくあります。
当事務所では、法的なチェックはもちろん、「円満な関係を続けるための書面づくり」を大切にしてサポートしています。
不安が小さいうちに、気軽にご相談ください。
行政書士やまもと事務所
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