韓国企業との契約書、Wordが開けない!?― 世界で唯一Wordが1位じゃない国「韓国」の実情と注意点 ―

契約書

先日、とある契約書作成のご依頼を受任し、韓国の企業と契約書のやりとりをしていました。
しばらくして先方から送られてきたファイルを開こうとすると、拡張子が「.hwp」。

……見たことがない。
「もしかしてこれ、ウイルス?」と一瞬身構えてしまいました。

しかし調べてみると、実はこのファイル形式
――韓国では“超メジャー”なワープロソフト「アレアハングル(Hangul)」で作成された文書だったのです。
つまり、韓国ではMicrosoft Word(.docx)よりもこちらが主流。
言ってみれば「世界で唯一、Wordが1位じゃない国」なんですね。

今回は幸い、先方が古いバージョンながらもWordをお持ちだったため、Word形式で再送していただき、無事に対応できました。
ですが――
韓国企業と契約書などの文書をやり取りする際は、ファイル形式に要注意ですよ

韓国では「アレアハングル(Hangul)」が標準

韓国で最も普及しているワープロソフトがアレアハングル(Arehangul)
韓国企業や官公庁では「HWP形式」(拡張子:.hwp)で文書を作成・保存するのが一般的で、Word(.docx)はむしろ少数派。

イメージとしては、日本で言う『一太郎』の韓国語版のような存在です。

このアレアハングルは、官公庁でも企業でも学校でもこのソフトが標準で使われており、「Wordで書類を作る」という文化自体があまり根付いていないようです。

つまり、韓国では「Wordファイルを開けない会社」があってもまったく不思議ではないのです。

なぜWordよりHangulなのか?

① 官公庁がHWP形式を標準採用

韓国の行政機関では、HWP形式での文書提出が義務のケースも。企業側もそれに合わせて社内文書をHWP形式で統一しているようです。

② 教育段階からHangul中心

小中学校や大学でのレポート提出もHWP形式。
社会に出てもそのままHangulを使う文化が続いているようです。

③ 韓国語の組版・フォント処理に強い

ハングル文字の縦書きや間隔調整に最適化されており、Wordでは崩れやすい部分も自然に表示できます。

実務で起こるトラブル例

  • 日本側がWordで送っても、韓国側で開けない
  • 韓国側がHWPで送ってきても、日本側で読めない
  • PDF化すると修正履歴が反映できず、編集指示が難航
  • 「再送してほしい」とやり取りが増え、時間ロスに

実務での対策

シーン対応策
韓国側がHWPしか使えない場合HWP版をPDFで共有、日本側でWord整備
修正・コメントのやり取りGoogle Docsや共同編集ツールを使う
契約書の正本を決める場合PDF署名版を「正本」とする旨を明記

また、事前に「契約書の作成・編集形式」を取り決めておくのも有効です。
Wordでのやり取りが可能か、相手企業がどのソフトを使用しているかを最初に確認しておくと、後々スムーズです。

【補足】HWP形式をWord形式に変換する方法

もし韓国企業から受け取ったファイルが「.hwp」形式で、手元にHangul(アレアハングル)がない場合は、オンライン変換サイトを使う方法もあります。

👉 HWPからDOCXに変換するサイト(AnyConv)

※オンライン変換サービスを利用する際は、機密情報の漏洩リスクがあります。
企業間契約書などの重要文書を変換する場合は、利用は自己責任でお願いします。

まとめ|形式の違いも「文化の違い」

韓国では、WordよりもHangulが主流。
これを知らずにやり取りすると、思わぬところでつまずくことがあります。

契約書の中身だけでなく、「どう扱うか(ファイル形式)」も国際取引では重要なポイント。
韓国企業との契約や取引を検討している方は、ぜひこの点も意識しておきましょう。

行政書士やまもと事務所について

岡山県倉敷市を拠点に、国際取引・契約書作成・補助金申請サポートなど、事業者さまの法務面を幅広く支援しています。

韓国・中国など海外企業との契約実務にも対応しており、「翻訳」「リーガルチェック」「契約書作成(日韓・日中併記)」まで一貫してサポート可能です。

海外企業との契約でお困りの方、契約書のやり取りで不安を感じた方は、ぜひ一度ご相談ください。

行政書士やまもと事務所
🏠 岡山県倉敷市
🌐 https://tora-no-maki.com

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