【行政書士が解説】「遺言書」と「エンディングノート」の違いとは?どちらを書くべきか迷っている方へ

相続

「終活」という言葉が定着し、書店でもエンディングノートを見かけることが増えました。
ご自身の将来や、残されるご家族のことを想い、「何か書き残しておきたい」とペンを執る方も多いのではないでしょうか。

しかし、そこで多くの方が突き当たる疑問があります。

「エンディングノートを書けば、遺言書はいらないの?」
「結局、私はどっちを書けばいいの?」

実は、この2つには「法的効力」という決定的な違いがあります。
これを混同してしまうと、せっかく書いた希望が叶わなかったり、逆にご家族を混乱させてしまったりする恐れもあります。

今回は、行政書士の視点から、それぞれの特徴と、後悔しないための賢い使い分けについて分かりやすく解説します。

そもそも「エンディングノート」とは?

比較に入る前に、まずはエンディングノートについて簡単に触れておきます。

エンディングノートとは、人生の終末期に備えて、自分の希望や家族へのメッセージを書き留めておくノートのことです。
「終活ノート」とも呼ばれています。

書店や文房具店で専用のノートが販売されていますが、決まった形式はありません。
市販のノートや大学ノートに書いても問題ありません。

  • これまでの人生の振り返り(自分史)
  • 介護・延命治療への希望
  • 葬儀やお墓の要望
  • 大切な人へのメッセージ
  • ペットのお世話について

などを自由に書き記すことができます。

最大の特徴は、「法的ルールがなく、何度でも自由に書き直せること」です。
今の自分の気持ちを整理するための「備忘録」として、今日からでも気軽に始められるのが魅力です。

一目でわかる!遺言書とエンディングノートの比較表

では、行政書士が作成をサポートする「遺言書」とは何が違うのでしょうか?

最も大きな違いは「法的な強制力があるかどうか」です。

忙しい方のために、主な違いを表にまとめました。

項目遺言書エンディングノート
法的効力あり(非常に強い)なし(あくまで希望)
主な目的財産の分配、トラブル防止家族へのメッセージ、備忘録
書式・形式法律(民法)で厳格に決まっている自由
費用数千円〜数万円(公正証書の場合など)数百円〜(ノート代のみ)
開封のタイミング死後(家庭裁判所の検認が必要な場合も)生前でも死後でも自由

エンディングノートの特徴(メリット・デメリット)

メリット:想いや情報を自由に伝えられる

エンディングノートの良さは、その「温かみ」と「情報の網羅性」です。

法律文書である遺言書には書きにくい「家族への感謝」や、「葬儀は家族だけで静かに行ってほしい」「延命治療はしないでほしい」といった医療・介護の希望を書くのに適しています。

また、スマホのパスワード、契約しているサブスク、友人知人の連絡先など、死後の事務手続きに必要な情報をまとめておくのにも大変便利です。

デメリット:強制力がない

一方で、最大の弱点は「強制力がない」ことです。

例えば、「長男に自宅を継がせたい」とノートに書いても、法的な拘束力はありません。
もし他の相続人が反対すれば、その希望通りにならない可能性があります。
あくまで「お父さん(お母さん)はこう思っていたんだな」と参考にされる程度にとどまるケースも少なくありません。

遺言書の特徴(メリット・デメリット)

メリット:財産の行方を確実に決められる

遺言書の最大の役割は、「誰に・どの財産を・どれだけ渡すか」を法的に確定させることです。

「自宅は妻に、預貯金は子供たちに」といった指定があれば、原則としてその通りに遺産分割が行われます。
これにより、残された家族が遺産を巡って争う「争族(そうぞく)」を防ぐことができます。

また、法定相続人以外(お世話になったお嫁さんや、特定の団体など)に財産を渡したい場合も、遺言書が必要です。

デメリット:形式が厳格でハードルが高い

遺言書、特に「自筆証書遺言」は形式が法律で厳格に定められています。

日付の書き方、署名、押印などのルールを一つでも間違えると、書いた遺言書がすべて無効になってしまう恐れがあります。
また、「死」を意識する書類であるため、心理的に筆が進まないという方もいらっしゃいます。

プロがおすすめする「ハイブリッド活用法」

ここまでお読みいただいて、「結局どちらがいいの?」と思われたかもしれません。

行政書士として私がおすすめしているのは、「両方使うこと(ハイブリッド活用)」です。

  • お金・不動産などの重要事項「遺言書」できっちりと指定して守る。
  • 気持ち・事務連絡・医療の希望「エンディングノート」で優しく伝える。

この使い分けが最強です。

特に、遺言書は「財産を守る盾」として機能し、エンディングノートは「家族の心を癒やす手紙」として機能します。

あふれる想いや、日々の細かな引継ぎ事項はエンディングノートに記し、絶対に揉めてほしくない財産のことは遺言書にする。
これが、残されたご家族を一番安心させる方法です。

まとめ:不安な場合は専門家へご相談を

ということで、今回は 行政書士の視点から、遺言書とエンディングノートの特徴と、後悔しないための賢い使い分けについて解説しました。
今回のお話 いかがでしたでしょうか。

エンディングノートはご自身ですぐに始められますが、法的な効力を持つ「遺言書」の作成には、専門的な知識が必要です。

「私の家族構成の場合、遺言書は必要?」
「せっかく書くなら、無効にならない確実な遺言書を作りたい」

そう思われた方は、ぜひ一度、当事務所にご相談ください。
ご家族への想いを、法的に守られた確実な「カタチ」にするお手伝いをいたします。

行政書士やまもと事務所
🏠 岡山県倉敷市
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