「典型的な一人親方だから…」その口約束、実は法律違反かもしれません【建設業法19条】

契約書

おはようございます。
行政書士やまもと事務所の山本です。
本日は 建設業の注文書(契約書)についてお話してみたいと思います。

先日、岡山県内の電気設備業の会社の社長から建設業許可のご相談をいただきました。

その会社の社長さんと雑談の中で こんなお話が出たんです。
それは下請けの会社さんのお話。
元請け側の社長さんが、少し困った顔でこう言うんです。

「腕はいいんだけどね。あそこは“典型的な一人親方”だから、書類が返ってこないんよ。こっちが発注書を出しても、請書が来たことがない」

この一言、現場の空気が全部入っている気がしました。
“仕事はできる。でも書類がルーズで危なっかしい”
諦めと心配が混ざった、あの感じです。

で、ここからが大事な話です。

その「現場の常識」、法律のルールとはズレています

建設業界って、スピード命ですよね。
電話一本、口約束で段取りが決まり、翌朝には現場に入っている。

…わかります。
めちゃくちゃわかります。

でも、はっきり言うと、建設工事の請負契約については、

「口約束だけで進める」のは基本的にNGというルールが、法律で決まっています。

建設業法第19条:契約内容は“書面化”が原則

建設業法第19条では、建設工事の請負契約について、一定の事項を記載した書面を作り、署名または記名押印して、当事者同士で交付することを求めています。

ポイントはここです。

  • 建設業許可がある・ないは関係なく適用される
  • 元請け・下請け・一人親方も関係なく対象
  • いまは紙だけでなく電子契約でもOK(要件を満たせば)

つまり、冒頭の「典型的な一人親方」スタイルは、悪気がなくても、法令上は危うい状態になりがちなんです。

「許可業者」なのに口約束だけ…それ、もったいないです

ここで、もう一つ大事な視点があります。

社長さんのお話だと その一人親方さん、建設業許可を取っているんですよね。

許可を取るというのは、ざっくり言うと「ちゃんとした建設業者として認められました」という意味です。

なのに、契約の基本(書面のやり取り)だけが昔のまま。

これ、言い方を変えると…

“プロの看板を掲げているのに、契約の入り口だけ無防備”という状態になってしまいます。

せっかく許可を取っているのに、信用を落とす動きになってしまうのが、正直もったいないです。

口約束のままだと、何が起きる?(よくある3つの事故)

1)追加工事で「言った・言わない」爆発

  • 「そこまで含んでない」
  • 「いや、最初に言った」
  • 「じゃあ追加でいくら?」

建設業界で揉める原因の定番です。
しかも揉めると、だいたい現場が止まります。
誰も得しません。

2)元請けが困る → 仕事が減る(これが一番痛い)

元請け側は、今の時代「書面でやってます」が前提です。
発注書は出しているのに、請書が返ってこない。

これ、元請けから見ると

「あの下請けさん、コンプライアンス的に危ない」

となりやすいです。
腕が良くても、“事故の匂いがする人”は現場に入れづらいのが現実です。

3)行政からの指導・処分リスク

違反が明らかになれば、指導や監督処分の対象になる可能性があります。
(許可業者ならなおさら、見られたときに痛いです)

じゃあどうすればいい?一人親方が最初にやるべき「最小の一歩」

安心してください。
いきなり分厚い契約書を作る必要はありません。

まずは、これで十分“実務が変わります”。

発注書(注文書)+請書(注文請書)をセットで返す

元請けが発注書を出してくれるなら、一人親方側は

  • 内容を確認して
  • 記名押印して
  • 請書として返す(控えを保管)

この「返す」ができるだけで、信頼が一段上がります。

そして、最低限ここは書面で明確にしておくのがおすすめです。

  • 工事名/現場名
  • 工期(いつからいつまで)
  • 金額(税別・税込、支払時期)
  • 工事内容の範囲(どこまでやるか)
  • 追加工事が出た時の扱い(事前承認・単価など)

まとめ:腕が良い人ほど「書面」を味方にした方が得です

口約束って、信頼の象徴みたいに言われることがあります。
でも実際は、揉めたときに弱い

書面のやり取りは、職人さんを縛るためじゃなくて、“現場を守るための道具”です。

  • 元請けに信頼される
  • 追加工事で揉めない
  • 支払いトラブルを減らせる
  • 許可業者としての信用が上がる

これ、ぜんぶ一人親方にとってプラスです。

「うちのやり方、これで大丈夫かな?」
「発注書・請書のひな形が欲しい」
「簡単に回る運用にしたい」

こういったご相談も、当事務所で承っています。
面倒な書類は軽量化して、現場は重装備(安全第一)でいきましょう。

行政書士やまもと事務所のご紹介

ということで、今回は 一人親方の口約束はNG?建設業法19条の書面義務と請書の重要性を解説しました。
本日のお話 いかがでしたでしょうか。

当事務所は岡山県倉敷市を拠点に、契約書の作成や、補助金の申請、そして建設業許可の新規取得・更新などをサポートしています。

「現場の言葉」がわかる行政書士として、フットワーク軽く対応いたします。
お気軽にご相談ください。

行政書士やまもと事務所
🏠 岡山県倉敷市
🌐 https://tora-no-maki.com

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