先日、ネットニュースで「20代で終活・遺言書を作成する若者が増えている」という話題を目にしました。
「うわ~、時代って変わったねぇ」
と思う一方で、行政書士としてはちょっとモヤモヤ……。
本日はその気持ちを、行政書士としての“ひとりごと”としてまとめてみます。
若者も遺言書を作る時代?
先日、毎日新聞の記事で、20代でも約4人に1人が「終活」――人生の最期の準備に取り組んでいるとの記事が掲載されていました。

しかもその内容は、「遺言書を書いた」「親しい人へのメッセージを残した」「自分の遺影を撮った」など、なかなか本格的です。
葬儀事業をされている企業が調べた調査結果なので、多少 バイアスがかかっているかもしれませんが、それでも20代から「終活」なんて驚きですね。
「推し活」ならぬ「終活」。
若い方々が自分の人生や最期を考えるのは素晴らしいことですが、本当にその遺言書、20年後や30年後も役に立つのでしょうか?

モヤモヤ①:そもそも20代で遺言書って必要?
まず思うのは、20代ってまだ人生のスタート地点。
結婚、子どもの誕生、転職や引越し、親族の変化など、これから大きく状況が変わっていく世代です。
今「全財産を親に」と書いたとしても、数年後には“配偶者や子ども”ができて、優先順位が一気に変わることも。
そのたびに遺言書を書き直せばいいのですが、「気付いたら内容が現実と合っていなかった」なんてことは本当によくあります。
特に若い世代は、財産も家族関係もどんどん変化していくので、定期的な見直し・書き直しが不可欠です。
モヤモヤ②:制度的なリスクも実は大きい
今は自筆証書遺言を法務局で預かってもらえる「遺言書保管制度」もありますが、
実は預かり期間は最大50年と決まっています。
つまり、20代で自筆証書遺言を預けても、70歳になる頃には「預かり期限切れ」になる可能性も。
その時点で遺言書が返還されたり、廃棄されたりするリスクがあるんです。
「せっかく預けたのに、肝心な時に使えなかった…」なんてことも十分ありえます。
一方、公正証書遺言は公証役場で実質的に“永久保管”されますが、
どちらにせよ内容をアップデートし続けないと、現実に合わない遺言書になってしまう可能性が高いです。
モヤモヤ③:「終活=遺言書」だけじゃない
そもそも「終活」って、遺言書を書くことだけじゃありません。
例えば、自分の思いをメッセージとして残すとか、
家族とこれからの人生について話す――そんな柔らかいアプローチも大切だと思います。
特に若い世代の方は、まず「エンディングノート」や「今の気持ちを書き留める」ことから始めてみるのもいいのではないでしょうか。
「今、これを大切にしている」という自分らしい終活もアリです。
行政書士の立場からひとこと
「若いうちから終活に目を向ける」姿勢は素晴らしいです。
でも、遺言書は“書いたら終わり”ではなく、“人生の節目ごとに見直す”ことが大切。
結婚や出産、親族の変化、財産の変化など、人生の転機に合わせて遺言書もアップデートしましょう。
そして、もし長期間の保管や証拠性を重視したいなら、公正証書遺言も選択肢です。
「自分が本当に望む形は何か?」を時々考えてみること――
これこそが、“安心できる終活”だと感じています。
まとめ
ということで、本日は 「20代で終活・遺言書を作成する若者が増えている」という話題について私なりの意見をお話してみました。
本日のお話いかがでしたでしょうか。
終活や遺言書についての考え方は人それぞれ。
ただ流行に流されるだけでなく、自分の人生設計や家族との関係性に合わせて、柔軟に考えることが大切です。
ちなみに――
私自身の20代を振り返ると、大学時代も社会人になってからも、とにかく遊び呆けてばかり。
終活なんて1ミリも頭にありませんでした。
女の子と遊ぶのが楽しくて…今思えば「ホント、バカだったなぁ」と苦笑いするしかありません(笑)。
そんな私が今になって“終活”や“遺言書”について語っているのも不思議な気がしますが、
だからこそ「若いうちからしっかり考えている世代」には、素直に感心してしまう部分もあります。
ただ、やっぱり大事なのは“自分の人生のペースで”終活や遺言と向き合うこと。
「若いうちの遺言ブーム」にモヤモヤしつつも、これからの世代には“自分らしい終活”や“賢い遺言の活用”をしてほしい――
そんな思いで、今日の“ひとりごと”を締めくくります。
行政書士やまもと事務所
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