みなさん、こんにちは。
岡山県倉敷市の行政書士やまもと事務所の山本です。
今回は コインランドリー開業について必要になる手続きについてお話をします。
突然ですが、先日 我が家に悲劇は起こりました。
なんと我が家の洗濯機が、突然の沈黙…。
まだ買って8年ですよ?
必死でスイッチを押しても、うんともすんとも言わない。
調べてみるとモーターの故障で、修理にはびっくりするような高額費用がかかるとのこと。
「……嘘だろ」
呆然としても洗濯物は減りません。
仕方なく、大量の衣類を抱えて近所のコインランドリーへ通う生活が始まりました。

早朝5時の「気づき」
仕事の前に片付けようと、朝5時にコインランドリーに行ったんですが、驚きました。
こんな時間なのに、結構人がいるんです。
乾燥機がフル稼働している音を聞きながら、私の頭にふと、よこしまな考えが浮かびました。
「これ……もしかして、儲かるんじゃないか?」
無人で24時間稼働してくれて、チャリンチャリンと売上があがる。
土地活用としても優秀だなんて話も聞くし、これはいいビジネスモデルかもしれない…。
しかし、そこでふと我に返り、「行政書士の職業病」が発動してしまったのです。
「待てよ。これを開業するには、一体どんな手続きがいるんだ?」
気になって調べてみると、やはり世の中そんなに甘くはありません。
コインランドリー開業には、洗濯物よりも山積みの「手続き」が待っていたのです。
その場所、本当に「お店」が出せますか?
コインランドリーの開業を考える中で、まず最初にぶつかる壁が「場所」です。
「空いてる土地があるから、そこに建物を建てよう!」
と思っても、実はそう簡単にはいきません。
日本の土地には「用途地域」というルールがあって、
「ここは静かに住む場所だからお店はダメ」
「ここは工場専用」
といった決まりがあるんです。

ここ倉敷市内でも、閑静な住宅街のど真ん中に、いきなり大きなお店は建てられませんよね。
まずは自分の土地、あるいは候補地が、コインランドリーを営業できるエリアなのか?
ここを調査するところからスタートです。
保健所だけじゃない! 手続きの「フルコース」
場所が決まったら、次は役所への手続きです。
「洗濯機を置くだけだし、簡単でしょ?」と思われがちですが、実は関係する役所は一つじゃありません。
ざっと挙げただけでも、これだけの「フルコース」をクリアする必要があります。
1. 保健所(衛生面の許可)
これが一番のメインイベントです。
一般的なクリーニング店とは違い、「コインオペレーションクリーニング営業施設開設届」という、なんとも長い名前の届出が必要です。
【ここがポイント!】
いきなり工事を始めてはいけません!
必ず「工事の着工前」に図面を持って事前相談に行きましょう。
- 衛生措置: 洗濯機や乾燥機だけでなく、衛生的な手洗い設備があるか?
- 構造: ネズミや昆虫が入らない構造か? 床は掃除しやすいか?
- 連絡先: 無人店舗の場合、利用者が見やすい場所に「管理者の連絡先」を掲示する予定か?
これらをクリアして検査に合格しないと、営業をスタートできません。
「作ったけどダメ出しされたからやり直し…」なんてことになったら、追加費用の悪夢です。
だからこそ、事前相談が命なんです。
2. 消防署(火を使うなら必須!)
コインランドリーの主役、大型乾燥機。
電気式もありますが、パワーのある「ガス乾燥機」を導入するケースが多いですよね。
ガス機器(火気使用設備)を設置する場合、消防法に基づいて「火気使用設備等設置届出書」を消防署へ出す必要があります。
【ここがポイント!】
- 離隔距離: 乾燥機と壁との間に、火災予防のための十分な隙間(距離)があるか?
- 消火設備: 適切な場所に消火器を置いているか?
これも、機器を設置する前に図面段階で消防署と相談しておくのがベストです。
安全に関わる部分なので、チェックは厳しいですよ。
3. 水道局(水への配慮)
ここ、実は一番の「落とし穴」になりがちです!
コインランドリーは、一般家庭とは桁違いの大量の水を使いますし、その分、大量の排水も出ます。
【ここがポイント!】
- 水道管の太さ(口径): 今引き込まれている水道管(13mmや20mm)で足りますか?
業務用として大量の水を使うなら、もっと太い管(25mm以上など)に入れ替える工事が必要になるケースが多いです。 - 下水道への接続: 排水設備がしっかりしていないと、近隣トラブルの元になります。
もし管の入れ替え工事が必要なら、道路を掘り返すことになり、数十万〜百万円単位の費用がかかることも…。
土地を買ったり借りたりする前に、必ず水道局(または水道業者)に相談すべき項目です。
4. 税務署(事業の開始)
設備の手続きが終わっても、最後に「事業者」としての手続きがあります。
副業であれ本業であれ、新しくビジネスを始めるなら、管轄の税務署へ「開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)」を提出しましょう。
【ここがポイント!】
青色申告: せっかく開業届を出すなら、一緒に「青色申告承認申請書」も出しておくことを強くおすすめします。
初期投資(機械代など)が大きいコインランドリー経営では、税制上のメリットが大きい青色申告を使わない手はありません。
※提出期限(開業から2ヶ月以内など)があるので注意です!

「手続き全部やります」その言葉、実は法律違反かも?
初めての開業となると、フランチャイズ(FC)への加盟を検討される方も多いと思います。
ノウハウも機械も看板もセットで提供してくれるので、安心感がありますよね。
でも、ここで一つだけ、行政書士として「絶対に聞き流せない話」をします。
FCの担当者さんが、こんな甘い言葉をささやくことはありませんか?
「面倒な保健所への申請書類作成や手続き、全部本部でやっておきますよ!」
これ、言われたら要注意です。
実は、「無資格の人が、報酬をもらって官公署への提出書類を作成すること」は、行政書士法という法律で禁止されています。
たとえ「手続き代行費用」という名目でお金を払っていなくても、加盟金やサポート料の中にその費用が含まれているとみなされれば、立派な法律違反(非弁行為ならぬ非行書行為)です。

あなたが「共犯」にならないために
「本部が勝手にやるなら、自分には関係ないでしょ?」
と思われるかもしれませんが、これからクリーンな(洗濯だけに!)事業を始めようというのに、スタート地点で法律違反に関わるのは気持ちの良いものではありませんよね。
選択肢は2つだけです。
- 自分で行く: 自分で図面を描き、平日の昼間に何度も役所へ足を運ぶ。
- 行政書士に頼む: 国家資格者である行政書士に、正当に依頼する。
「全部お任せ」の裏には、こうした法律のリスクが潜んでいることを、ぜひ知っておいてください。
まとめ:手続きの「洗濯」はプロにお任せを
ということで、今回は コインランドリー開業には、洗濯物よりも山積みの「手続き」が必要だというお話をしました。
今回のお話 いかがでしたでしょうか。
ふとしたきっかけで足を踏み入れた早朝のコインランドリー。
そこには、回転するドラムの中で洗われる衣類のように、ぐるぐると回るほど複雑な「手続きの世界」が広がっていました。
- 場所選びの用途地域
- 保健所・消防・水道・税務署へのフルコース申請
- FC加盟時の法律リスク
「機械を置けば儲かる」
そんな単純な話ではありませんでしたね。
もし、倉敷・岡山エリアでコインランドリー開業をお考えなら、ぜひ一度、当事務所へご相談ください。
面倒な書類作成や役所との協議、すべて私が引き受けます。
あ、ちなみに…。
私の壊れた洗濯機ですが、修理代があまりに高いので、結局買い換えることにしました。
新しい洗濯機が届くまでは、もう少しだけコインランドリー通いが続きそうです。
そこでまた、新しいビジネスの種が見つかる……かもしれませんね(笑)。
行政書士やまもと事務所
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