先生、知っていますか?高校改革に3,000億円。動き出した「N-E.X.T.ハイスクール構想」の正体

プライベート

みなさん、こんにちは。
岡山県倉敷市の行政書士やまもと事務所の山本です。
今回は、これから全国の高校現場に少しずつ影響が広がっていくであろう「N-E.X.T.(ネクスト)ハイスクール構想」 についてお話しします。

先日、日頃からお世話になっている学校の職員さんとお話ししていたときのことです。
こんな一言をかけられました。

「山本さん、N-E.X.T.ハイスクール構想って知ってる?あれ、情報がほとんど出てなくて、正直よく分からないんだよね」

……恥ずかしながら、その時の私は
「……ネクスト、ですか?」 という状態でした。

行政書士として、地域の制度や補助金には日頃からアンテナを張っているつもりでしたが、教育現場でそんな“聞き慣れない言葉”が出始めているとは、正直想定外でした。

気になって調べてみると、これが「ふーん」で済まされる話ではなかったのです。

すでに 令和7年度補正予算で予算措置がされ、規模は約3,000億円
しかもこれは、単なる構想レベルではなく、「これから実行していく前提」の政策でした。

「まだ先の話でしょう?」
そう思われる先生方も多いかもしれません。

ですが実は、高校のあり方そのものを見直す大きな波が、もう足元まで来ている
——そんな印象を受ける内容でした。

今回は、学校関係者でもまだご存じない方が多いN-E.X.T.ハイスクール構想について、今回はできるだけやさしく解説してみたいと思います。

そもそも「N-E.X.T.(ネクスト)ハイスクール構想」って何?

この耳慣れない言葉は、以下の3つの頭文字を取ったものです

  • New Education(新しい教育)
  • New Excellence(新たな卓越性)
  • New Transformation of High Schools(高校の変革)

一言で言うと、「2040年の社会を見据えて、高校の役割を根本からアップデートしよう」という、文部科学省が掲げるグランドデザインの先行プロジェクトです 。

この構想の背景にあるのが、いわゆる 「2040年問題」

  • 少子高齢化の進行
  • 労働力人口の減少
  • 産業構造や働き方の大きな変化

今の高校生が社会の中心になる頃、社会の姿は今とは大きく変わっています。
それなのに、高校の学びは今のままでいいのか?
そんな問いから、この構想は生まれました。

現場が知っておくべき「お金」と「3つの柱」

今回のN-E.X.T.ハイスクール構想が、これまでの教育施策と大きく違うのは、予算規模とその使い方です。

■ 予算規模は約3,000億円

令和7年度補正予算で高校教育改革全体に3,009億円が計上され、そのうち 約2,955億円がN-E.X.T.ハイスクール構想に充てられます。

■ 都道府県に「基金」が設置される仕組み

国から各都道府県に直接予算が配分され、都道府県ごとに基金が設置されます。
そこから、各学校の取り組みに対して補助が行われる仕組みです。

■ 先導的な学校は「10/10(全額)補助」

パイロット校・拠点校として選ばれた場合、人件費、旅費、設備整備費などが 原則として全額補助 されます。

この予算を使い、改革は大きく 3つの類型 に分けて進められます。

  1. アドバンスト・エッセンシャルワーカー等の育成
     地域産業と連携し、新技術を活用して付加価値を生み出せる人材の育成。
  2. 理数系人材の育成
     文理融合・探究的な学びを通じて、理系分野へ進む生徒を増やす取り組み。
  3. 多様な学習ニーズへの対応
     遠隔授業や地域資源を活用し、人口減少地域でも学びの選択肢を確保。

「何を」変えるための予算なのか?

ここで、ぜひ押さえておきたいポイントがあります。

この予算は、「1人1台端末の更新(いわゆるGIGA端末更新)」には使えません。
目的はあくまで、「教育の質そのものを転換すること」 にあります。

文部科学省の資料では、「生徒を主語にした教育」 という言葉が繰り返し強調されています。

  • AIに代替されにくい「言語能力」「問題解決能力」の育成
  • 知識を受け取る学びから、自ら問いを立てる探究的な学びへ
  • 大学・産業界と連携し、実社会とつながる学びの環境づくり

つまりこれは、「高校とは何のために存在するのか?」を問い直すための投資なのです。

以前、ある校長先生がこんなことを仰っていたました。

「探究している“ように見せる”きれいな探究では、もう通用しない」

この言葉は、今回の構想を読み解くうえで、とても象徴的だと感じています。

もちろん、現場には日々の業務があり、「理想論だけでは動けない」という現実もあります。

それでもこのN-E.X.T.ハイスクール構想は、「忙しいから後回し」ではなく、「今だからこそ向き合うべきテーマ」を、国から突きつけられているようにも感じています。

これはあくまで私見ではありますが、この構想は「新しい事業を増やす制度」ではなく、

「学校としての軸を言語化し、共有する機会」

として捉えられるかどうかで、数年後の姿が大きく変わってくるのではないでしょうか。

まとめ:アンテナを高く、一緒に考えましょう

ということで、今回は N-E.X.T.ハイスクール構想について極力分かりやすい形で解説してみました。
今回のお話 いかがでしたでしょうか。

この構想は、現場の先生方からすると「情報が少ない」と感じられる一方で、国のレベルではすでに予算が動き始めている施策です。

先生方に知っていただきたいのは、これが単なる事務作業の増加ではなく、「本当にやりたかった教育を形にできるチャンス」になる可能性があるという点です。

今後、各都道府県(もちろん、ここ岡山県でも)で具体的な実行計画が策定され、順次動き出していきます。

教育制度や国の予算は分かりづらく、どうしても距離を感じがちですが、行政書士として、私はこうした国の大きな制度や予算の動きを、これからも分かりやすくお伝えしていきたいと思っています。

「うちの学校、これからどう変わるんだろう?」

そんな会話が、先生方の間でワクワクしながら生まれるきっかけの一つになれば幸いです。

行政書士やまもと事務所
🏠 岡山県倉敷市
🌐 https://tora-no-maki.com

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