~第12次公募は終了しましたが、次に備えて知っておきたい制度~
はじめに
先日、補助金についてのご相談をいただきました。
内容は「とあるお店の事業を承継することになった」というものです。
お店の改修や設備機器の購入を予定しており、まとまった出費が必要になるため、「何か使える補助金はないでしょうか?」というご相談でした。
調べてみる中で、「事業承継・M&A補助金」という制度があることが分かりました。
今回は、この補助金について制度解説を中心にご紹介します。
事業承継・M&A補助金の概要
事業承継・M&A補助金は、中小企業や小規模事業者が事業承継やM&Aをきっかけに、事業の発展や再編に向けた取り組みを支援する制度です。
◼️ 事業承継・M&A補助金
https://jsh.go.jp/
親族や従業員への承継、M&Aによる引継ぎ、承継後の改修や設備投資、さらには廃業後の再挑戦など、幅広いケースが対象となります。
第12次公募について(※すでに終了)
直近の第12次公募は、2025年7月18日に公募要領が公開され、8月22日から9月19日まで申請を受け付けました。
今回は従来別々に募集されていた 全4枠(事業承継促進・専門家活用・PMI推進・廃業・再チャレンジ) が同時に公募され、幅広い事業者が対象となる内容でした。
現在はすでに申請受付が終了していますが、制度自体は今後も続く見込みです。
したがって、今後 この補助金を活用を検討されている方は、次回に備えて制度の内容を理解しておくことが重要です。
4つの枠について
事業承継・M&A補助金には、事業者の状況に応じて4つの枠が用意されています。
① 事業承継促進枠
事業承継を契機として設備投資や店舗改修を行う場合に活用できる枠です。
- 対象:親族内承継・従業員承継などで事業を引き継いだ企業
- 補助率:小規模事業者は2/3以内、それ以外は1/2以内
- 補助上限:800万円(賃上げ要件を満たせば最大1,000万円)
- 対象経費例:店舗改修、機械設備、システム導入
② 専門家活用枠
M&Aを進める際に必要となる専門家への費用を補助する枠です。
- 類型:買い手支援類型(事業を取得する側)、売り手支援類型(事業を譲渡する側)
- 補助率:2/3以内(条件により1/2の場合あり)
- 補助上限:600〜800万円(要件を満たせば最大2,000万円)
- 対象経費例:M&A仲介会社への手数料、FA費用、デューデリジェンス費用
③ PMI推進枠
M&A後の経営統合を支援する枠です。
- 対象:M&A後に組織や経営資源を統合する取り組み
- 補助率:2/3以内(条件により1/2の場合あり)
- 補助上限:最大1,000万円
- 対象経費例:システム統合、人材研修、コンサルタント費用、組織再編に伴う投資

④ 廃業・再チャレンジ枠
廃業を選択したうえで新事業に再挑戦する事業者を支援する枠です。
- 対象:廃業を選択し、新事業へ再チャレンジする事業者
- 補助率:2/3以内(条件により1/2の場合あり)
- 補助上限:150万円
- 対象経費例:原状回復、設備撤去、移転費用、法的手続き費用

補助金が設けられた背景
この制度が設けられた背景には、中小企業の事業承継に関する社会的課題があります。
経営者の高齢化が進むなか、後継者が見つからず廃業に至るケースが増加しています。
しかし中小企業は地域経済や雇用を支える重要な存在であり、廃業が増えれば地域社会全体に深刻な影響が及びかねません。
そこで、事業承継やM&Aを通じて経営資源を次の世代へ円滑に引き継ぐことを支援するため、国が補助金制度を設けています。
まとめ
「事業承継・M&A補助金」は、事業承継やM&Aをきっかけに設備投資や専門家活用、経営統合や再チャレンジを行う事業者を支援する制度です。

第12次公募はすでに終了しましたが、今後も継続が見込まれるため、制度を理解し、GビズIDの取得や事業計画の準備を早めに進めておくことが次回に向けた大きな一歩になります。
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