「遺言書」と「遺書」
言葉は似ていますが、意味も目的もまったく違います。

多くの方が「遺言書は法律の文書」「遺書は想いを綴るもの」と知っていると思いますが、実はもっと深い違いがあるんです。
遺書は“見つけたら読むもの”、遺言書は“見つけても開けちゃいけない”
遺書は、見つけた人が読んで気持ちを受け取るためのもの。
しかし、遺言書は勝手に開けると法律違反になります。
遺言書は「検認」と呼ばれる家庭裁判所での手続きを経て、初めて開封できる文書。
つまり遺言書は、“読む”ものではなく“正式に開く”ものなんです。
この違いを知ると、遺言書がいかに「法的に扱われるもの」かが分かります。
「遺書」は感情の整理、「遺言書」は未来の準備
遺書は、人生の最期に思いを伝えるために書くもの。
「ありがとう」「ごめん」「これからも元気で」――
感情を整理し、想いを残す役割を持っています。
一方で遺言書は、亡くなった後に残された家族が迷わないようにするための指示書。
財産の分け方や手続きの順序など、“現実的な行動”に関わる内容です。
つまり、遺書は「心の整理」、遺言書は「未来の整理」。
目的がまったく違うんです。

家族を信じている人ほど、遺言書を書く
なぜなら、遺言書というのは「家族を疑って書くもの」ではなく、“家族に迷わせたくない” “きっと助け合ってほしい”という信頼の表れだからです。
「うちは仲がいいから大丈夫」とおっしゃる方も多いですが、実際に相続の現場では、仲が良かった家族ほど“気持ちのすれ違い”でトラブルになることもあります。
遺言書を書くという行為は、
“家族を信じているからこそ、迷わせないために残す”――
そんなやさしさの証拠なんです。

遺言書は“書いて終わり”ではなく“管理が大事”
せっかく書いた遺言書も、誰にも見つけてもらえなければ意味がありません。
実際に「親が遺言書を残していたらしいけど、どこにあるのか分からない」という相談は少なくないようです。
そんなトラブルを防ぐために、今は法務局が遺言書を預かってくれる「自筆証書遺言書保管制度」 が整備されています。
この制度を利用すると、
- 法務局が原本を保管してくれるため、紛失・改ざんの心配がない
- 家族が亡くなった際、あらかじめ登録された人に通知が届く
- 検認手続きが不要になる(家庭裁判所へ行かずにすむ)
といったメリットがあります。

つまり、「書いて安心」ではなく、「預けて安心」の時代になったんです。
せっかくの想いが確実に届くよう、書いた後の管理まで考えることが大切です。
行政書士からのひとこと
「遺書」は想いを伝えるもの。
「遺言書」は未来を整えるもの。
どちらも“残された人を思う気持ち”から生まれる行動です。
当事務所では、遺書の作成はお手伝いできませんが、遺言書の作成サポートを行っています。
自筆証書遺言、公正証書遺言のいずれも対応可能です。
倉敷市で遺言書の作成をご検討の方は、ぜひ一度ご相談ください。
行政書士やまもと事務所
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