みなさん こんにちは。
岡山県倉敷市の行政書士 山本です。
普段は契約書作成や補助金申請おサポートなどを中心に行っていますが、行政書士として日々活動していると、まれに「債権回収」に関するご相談をいただくことがあります。
「取引先からの入金が遅れている」
「知人に貸したお金が返ってこない」
こういった切実なご相談です。
もちろん、当事務所は弁護士事務所ではありませんので、相談者様の代理人となって相手方と交渉したり、裁判で代わりに戦ったりすることはできません。
法的に私たちがご協力できる範囲は、ごくごく限定的なものになります。
しかし、最近いろいろなご相談者様のお話を聞いている中で、ふとこんなことを強く感じるようになりました。
「回収の成否は、戦い方を決める前に『相手をどう見るか』で決まるのではないか?」
具体的には、相手が「払わない(返済モラルの問題)」のか、それとも「払えない(返済能力の問題)」のか。
この見極めを間違えてしまうと、どんなに強い法的手段を使っても「費用倒れ」になったり、私たち行政書士では対応できない領域(非弁行為)に踏み込んでしまったりするからです。
今日は、この「相手を見極める視点」と、その中で行政書士が唯一お役に立てる「特定のパターン」についてお話しします。
相手はどのタイプ?「回収マトリクス」で現状を分析
まずは、支払いが滞っている相手が、以下の図のどこに当てはまるかイメージしてみてください。
- 1. 【左上】お金はあるが、モラルがない(無視・先延ばし)
- 2. 【右上】お金もあって、モラルもある(正常な取引)
- 3. 【左下】お金はないが、モラルはある(「払いたい」と言う)
- 4. 【右下】お金もなく、モラルもない(完全にお手上げ)

この4つのうち、②はトラブルになりません。
また、③や④のように「お金がない」場合も実は行政書士の出番はありません。
私たち行政書士が法的にお手伝いできるのは、実は「① お金はあるが、モラルがない」のパターンだけなのです。
なぜそれ以外はダメなのか、理由を説明します。
なぜ「お金がない相手(③④)」は行政書士では無理なのか
もし相手に「お金がない(資力不足)」場合、回収するには「分割払いの交渉」や「支払期限の延長」「減額のお願い」といった話し合いが必要になります。
しかし、私たち行政書士は弁護士ではないため、ご相談者様の代理人となって相手と交渉することは法律(弁護士法)で固く禁じられています。
「お金がないから待ってくれ」という相手に対し、「では月々〇〇円でどうですか?」と交渉することはできません。
これは弁護士だけの独占業務だからです。

また、④のように資力もモラルもない相手に対して裁判をしても相手は払えないのですから、弁護士費用だけかかり回収出来ないという「費用倒れ」になる可能性が高いです。
つまり、相手に「資力がない」と分かった時点で、行政書士の出番は終わり、弁護士にご相談いただくか、あるいは費用倒れを防ぐために「諦める(損切り)」かの判断になります。
行政書士の主戦場は「①お金はあるのに払わない相手」
では、行政書士は何ができるのか。
それは、「お金はあるはずなのに、返済モラルが低くて支払いを無視している相手(①)」に対して、適切なプレッシャーを与えることです。
このタイプの相手は、
「うるさく言われないから後回しにしよう」
「なぁなぁで済ませられるだろう」
と、こちらのことを軽く見ている傾向があります。
ここで有効なのが、行政書士が作成する「内容証明郵便」です。
期待できる効果
このタイプの相手には「払うお金(資力)」自体はあるわけですから、この「心理的なスイッチ」さえ押すことができれば、慌てて入金してくる可能性が非常に高いのです。
ここに一点集中するのが、行政書士活用の一番賢い方法です。

まとめ:戦うべき相手を見極める
債権回収のご相談をいただいた際、私はまず「相手にお金(資力)はありそうですか?」と伺います。
もし「お金はあるはずだ。ただ無視されているだけだ」ということであれば、行政書士の出番です。
内容証明郵便という「手紙」一本で、相手の態度がガラリと変わることは珍しくありません。
逆に「お金がなさそうだ」「話し合いが必要になりそうだ」という場合は、無駄な費用を使わせないためにも、正直に「行政書士ではお役に立てません」とお伝えし、弁護士紹介や撤退の判断をお勧めしています。
「自分の相手はどうだろう?」と迷われたら、まずは一度状況整理のためにご相談ください。
無駄なコストをかけないための「見極め」からお手伝いさせていただきます。
行政書士やまもと事務所
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