和解書・合意書・覚書・示談書はどう違う?行政書士が分かりやすく解説

和解書・合意書・覚書・示談書

先日、当事務所にこんなご相談がありました。

「お金の返済について相手と話し合いをしたのですが、合意書にした方がいいのか、それとも覚書にした方がいいのか分からなくて…」

また別の方からは、

「交通事故の件で示談が成立しました。こういう場合は示談書を作ればいいのでしょうか?それとも和解書ですか?」

このように、「和解書・合意書・覚書・示談書」という言葉はよく耳にするものの、いざ自分が必要になったときに「どれを作ればいいの?」と迷ってしまう方は少なくありません。

どれも「合意内容を文書に残す」という点では共通していますが、実は使われる場面や目的によって少しずつ意味合いが違います。

この記事では、それぞれの違いと使い分けについて、できるだけ分かりやすくご紹介します。

結論|どの名称でも合意内容を残せれば大丈夫

まず最初に大事なポイントをお伝えします。

「和解書」「合意書」「覚書」「示談書」という呼び名にこだわる必要はありません。
一番大事なのは 「合意した内容を正しく文書にして残しておくこと」 です。

裁判や公正証書で使う場合でも、重要なのはタイトルの違いではなく、中身がきちんと整理されているかどうか です。

ただし、一般的には使われる場面ごとに呼び方が分かれているので、ここから先では、それぞれの特徴を具体例とともにご紹介します。

和解書とは?

和解書は「トラブルや争いを終わらせるとき」に作られる文書です。

たとえば、借金の返済をめぐってトラブルになっていた場合、貸主と借主が「分割払いで解決する」という合意に至ったとします。
このとき「○月から毎月○円を支払う。支払いが完了したら債権者はこれ以上請求しない」と記録するのが和解書です。

つまり、“お互いにここで争いを終わらせる” という約束を残すための文書 が和解書です。
裁判外でのトラブル解決や、将来の争いを避けるために用いられるケースが多いのが特徴です。

合意書とは?

合意書は、もっと広い場面で使える「取り決めの確認書」です。

たとえば、ある取引先との契約を予定より早く終わらせることになったときに「双方合意のうえで○月末をもって契約を終了する」と記録する場合があります。
また「お金を一括で払えないので、毎月3万円ずつ分割で支払う」といった取り決めを残す場合も、合意書で対応できます。

このように、お互いに合意した内容を幅広く記録できるのが合意書の特徴です。
実務上は「万能型の文書」としてよく使われています。

覚書とは?

覚書は「契約ほど大げさではないけれど、口約束では不安」というときに便利な文書です。

たとえば、友人や知人からお金を借りたときに「半年以内に返済する」という約束をしたとします。
口頭だけだと後から「そんなこと言ってない」と言われる可能性があります。
そこで簡単に「○月までに○万円を返す」と紙に書いて署名しておけば、それが覚書です。

また、契約書を作る前段階で「将来この条件で契約しましょう」と確認しておく場合にも覚書が使われます。

つまり、気軽に作れるけれども証拠として意味を持つ“軽めの文書” というイメージです。

示談書とは?

示談書は、交通事故や損害賠償などのトラブルで使われる文書です。

たとえば交通事故で被害者と加害者が「治療費と慰謝料を合計○万円支払うことで解決する」と合意したとします。
その内容を記録するのが示談書です。

示談書には「示談金を受け取ったら、それ以上請求しない」という条項が入るのが一般的です。
つまり、事故や損害のトラブルをお金の支払いで解決し、将来の追加トラブルを防ぐ文書が示談書です。

4つの文書の違いと使い分け

ここまで見てきたように、4つの文書はいずれも「合意内容を残す」ものですが、目的によって使い分けがされています。

  • 和解書:争いを終わらせたいとき(借金トラブル、労働問題の解決など)
  • 合意書:幅広い取り決めを残したいとき(契約終了、分割払いの合意など)
  • 覚書:軽めの約束や補足を残したいとき(返済の約束、契約前の確認など)
  • 示談書:事故や損害賠償を解決したいとき(交通事故の慰謝料、損害賠償など)

とはいえ、一番大事なのは名称よりも内容です。
タイトルが「覚書」でも中身が「和解書」と同じような役割を果たしていれば、効力が変わることはありません。
だからこそ「どんな目的で、どんな内容を残すのか」を明確にしておくことが重要です。

行政書士に相談するメリット

「文書を作るだけなら自分でもできそう」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、実務の現場では次のようなトラブルがよく起きます。

  • 書き方が曖昧で、後から違う解釈がされてしまう
  • 必要な条項が抜けていて効力が弱まってしまう
  • 公正証書にしたいが、どう整えればいいか分からない

行政書士にご依頼いただければ、合意内容を誤解のない形で文書に整えることができます。
また、公正証書にすることを見据えた文案づくりや、公証役場での手続き方法のご案内も可能です。

何より「この内容で本当に大丈夫だろうか」と一人で悩む時間を減らし、安心して次の一歩を踏み出せるのが大きなメリットです。
当事務所では倉敷市・岡山市を中心に、全国からのオンライン相談にも対応しています。

まとめ

和解書・合意書・覚書・示談書は、どれも「合意した内容を残す」文書です。
ただし、目的に応じて呼び名や使われる場面が異なります。

  • 紛争を終結させたいなら「和解書」
  • 幅広い取り決めを残したいなら「合意書」
  • 簡易的な約束や補足なら「覚書」
  • 損害賠償や事故対応なら「示談書」

とはいえ、名称にこだわる必要はありません。
大切なのは「合意内容を正確に、分かりやすく文書にすること」です。

もし「どの文書にすればいいのか分からない」と迷われたときは、お気軽にご相談ください。
当事務所ではお問い合わせフォームのほか、LINEやChatworkからのご相談も受け付けています。

詳しくは専用ページをご覧ください。

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