古物商許可を取得した後に気をつけたいこと|中古品の買取で意識したい5つのポイント

各種許認可

みなさん、こんにちは。
岡山県倉敷市の行政書士やまもと事務所の山本です。
今回は 古物商許可を取得を考えているみなさんへ、取得後に気をつけたいことをご紹介します。

古物商許可を取得すると、いよいよ中古品の売買を始めることができます。

トレーディングカード、ブランド品、家電、工具、古着、ゲーム、雑貨など、中古品を仕入れて販売するビジネスは、個人でも始めやすい事業の一つです。

そんな古物商許可って下りるまでは、こう感じる方も多いと思います。

「早く許可が取れないかな」
「許可が取れたら、すぐに買取を始めたい」
「これでようやく事業をスタートできる」

ただし、古物商許可は「取得して終わり」ではありません。

むしろ、本当のスタートは許可を取得した後です。
マラソンでいうと、許可証を受け取った瞬間はゴールテープではなく、スタートのピストルです。
ここで油断すると、靴ひもがほどけたまま走り出すようなことになりかねません。

中古品を人から買い取る場合には、単に「安く仕入れて高く売る」という話だけではなく、本人確認、取引内容の記録、盗品の疑いがある場合の対応など、古物商として守るべきルールがあります。

今回は、古物商許可を取得した後、中古品の買取を始める前に意識しておきたい5つのポイントを、できるだけわかりやすく整理します。

古物商許可は「取得して終わり」ではありません

古物商許可について調べると、こういった情報はネットで多数掲載されています。

  • どんな場合に古物商許可が必要なのか
  • 古物商許可の申請方法
  • 必要書類
  • 許可が下りるまでの期間

もちろん、許可を取る前の情報も大切です。
しかし、実際に事業を始める方にとっては、古物商許可を取得した後の運用も同じくらい重要です。

たとえば、次のような場面では注意が必要です。

  • 個人から中古品を買い取る
  • フリマアプリやネット経由で商品を仕入れる
  • トレーディングカードやブランド品を買い取る
  • 店舗やイベントで買取を行う
  • 継続的に中古品を仕入れて販売する

「許可を取ったから、あとは自由に買取をしてよい」というわけではありません。
古物商許可を取得した後こそ、基本的なルールを確認しておくことが大切です。

1. 相手方の本人確認をきちんと行う

中古品を買い取る場合、まず重要になるのが取引相手の確認です。

古物営業には、盗品などが市場に流通することを防ぐ目的があります。
そのため、古物商は古物を買い受ける際、相手方の住所、氏名、職業、年齢などを確認する必要があります。

対面取引の場合

店舗やイベントなどで直接買い取る場合は、運転免許証、マイナンバーカード、在留カードなどの本人確認書類を提示してもらい、内容を確認する流れが基本です。

ここで大切なのは、単に「名前を聞く」だけで済ませないことです。

「たぶん本人です」
「SNSのアイコンが本人っぽいです」
「雰囲気が誠実そうです」

これでは、本人確認としては心もとないです。
雰囲気確認ではなく、本人確認を行いましょう。

ネット買取など非対面取引の場合

ネット買取や郵送買取のように、相手と直接会わない取引では、本人確認の方法にさらに注意が必要です。

ネット買取を行う場合は、事前に確認方法をしっかり整えておきましょう。

2. 取引内容を古物台帳に記録する

古物商として営業する場合、取引内容を記録することも重要です。

中古品を買い取ったときには、一般的に次のような内容を記録します。

  • 取引年月日
  • 古物の品目
  • 数量
  • 特徴
  • 相手方の住所、氏名、職業、年齢
  • 本人確認の方法

これは、いわゆる古物台帳と呼ばれるものです。

紙の台帳で管理する方法もありますし、表計算ソフトやシステムを使って管理する方法もあります。
大切なのは、後から確認できる状態にしておくことです。

後からまとめて記録するのは大変です

事業を始めたばかりの頃は、取引件数が少ないため、「まだ台帳を作らなくても大丈夫だろう」と思ってしまうかもしれません。

しかし、後からまとめて記録しようとすると、思った以上に大変です。
領収書、メモ、DM、記憶を総動員することになります。
もはやちょっとした推理ドラマです。

古物商の実務では、誰から、いつ、どのような商品を買い取ったのかを確認できる状態にしておくことが重要です。

最初の1件目から、記録する習慣を作っておくことをおすすめします。

3. 1万円未満の買取でも油断しない

古物営業では、取引金額によって本人確認や帳簿記載の扱いが変わる場合があります。

一般的には、対価の総額が1万円未満の取引については、本人確認義務や帳簿記載義務が一部免除される場合があります。
ただし、すべての1万円未満の取引で確認や記録が不要になるわけではありません。

取扱品目によっては少額でも注意が必要です

一定の商品については、1万円未満であっても本人確認や記録が必要とされる場合があります。

また、令和7年10月1日から、1万円未満の買受時でも本人確認と帳簿等への記載が必要な物品として、エアコンの室外ユニット、電気温水機器のヒートポンプ、電線、金属製グレーチングなどが追加されています。

そのため、「安い商品だから大丈夫」「少額だから記録しなくてもよい」と単純に考えるのは危険です。

特に、トレーディングカード、ゲーム、ブランド品、金券類、工具、金属類などを扱う場合は、自分の取扱商品について、どのようなルールがあるのか確認しておくと安心です。

4. 盗品の疑いがある場合は慎重に対応する

中古品の買取で特に気をつけたいのが、盗品の疑いがある商品です。

たとえば、次のようなケースでは注意が必要です。

  • 相場より極端に安く売ろうとしている
  • 同じような商品を大量に持ち込んでいる
  • 本人確認を嫌がる
  • 商品の入手経路を説明できない
  • 急いで現金化しようとしている

もちろん、これらに当てはまるからといって、必ず盗品というわけではありません。
しかし、少しでも不自然さを感じる場合には、無理に買い取らない判断も大切です。

「利益が出そう」だけで判断しない

中古品の売買では、仕入れのチャンスを逃したくない気持ちもあると思います。

ただ、「これは利益が出そう」「安く仕入れられそう」「今買わないともったいない」という理由だけで、違和感のある取引を進めてしまうと、後から大きなトラブルにつながる可能性があります。

古物営業は、盗品の流通防止という社会的な役割もあります。
商品を見る目だけでなく、取引全体を見る目も大切です。

5. 営業内容に変更がある場合は届出を確認する

古物商許可を取得した後、事業を続けていく中で営業内容が変わることがあります。

たとえば、次のような場合です。

  • 住所が変わった
  • 営業所を変更した
  • 法人の役員が変わった
  • 管理者が変わった
  • ホームページを使って古物取引を始める
  • 取り扱う古物の区分を変更する

このような場合には、変更届出や書換申請が必要になることがあります。

ホームページで取引を始める場合も注意

古物商許可を取った後に、ホームページやネットショップを使って古物取引を始めるケースもあります。

「とりあえずサイトを作ってから考えよう」

その気持ちもわかりますが、ネット取引を始める場合は、まずは事前に必要な届出や資料を確認しておきましょう。

古物商にとって大切なのは「信頼される取引」

中古品の売買は、仕入れと販売のビジネスです。

しかし、古物商として営業する以上、単なる物販とは少し違う側面があります。
なぜなら、人から物を買い取り、それを次の人に販売する仕事だからです。

そこには、売る人との信頼や、買う人との信頼、そしてルールを守る姿勢や盗品流通を防ぐ意識が求められます。

許可を取得したばかりの方は、最初は不安を感じるかもしれません。

「この本人確認の方法でよいのか」
「古物台帳はどう作ればよいのか」
「ネット買取を始める場合は何に注意すればよいのか」
「変更届が必要になるのはどんなときか」

このような疑問が出てくるのは自然なことです。
むしろ、最初に不安を感じる方ほど、きちんとルールを守って事業を進めようとしている方だと思います。

不安をそのままにして進めるのではなく、一つずつ確認しながら進めることが、長く安心して古物商の事業を続けていくための大切なポイントです。

まとめ|古物商許可は取得後の運用が大切です

ということで、今回は 古物商許可を取得した後、中古品の買取を始める前に意識しておきたい5つのポイント整理しました。
今回のお話 いかがでしたでしょうか。

古物商許可を取得すると、中古品の売買を本格的に始めることができます。
しかし、許可を取っただけで安心するのではなく、実際の買取や販売の場面で、どのように運用していくかが重要です。

特に、次の5つのポイントは押さえておきたいところです。

  • 相手方の本人確認を行う
  • 取引内容を古物台帳に記録する
  • 1万円未満の少額取引でも取扱品目に注意する
  • 盗品の疑いがある取引には慎重に対応する
  • 営業内容に変更があれば届出を確認する

古物商許可は、取得して終わりではありません。
許可を取得した後、安心して事業を続けていくためには、日々の取引の中でルールを守ることが大切です。

当事務所では、古物商許可の申請だけでなく、許可取得後の注意点についても、できるだけわかりやすくお伝えすることを大切にしています。

「許可は取れたけれど、この後どう進めればよいかわからない」
「中古品の買取を始める前に、基本的な注意点を確認しておきたい」
「ネット買取を始める場合の流れを整理したい」

このようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談くださいね。

行政書士やまもと事務所
🏠 岡山県倉敷市
🌐 https://tora-no-maki.com

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