愛があれば書類はいらない?いえ、めちゃくちゃ要ります。〜国際結婚の手続きで気をつけたい5つのポイント〜

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みなさん、こんにちは。
岡山県倉敷市の行政書士やまもと事務所の山本です。
今回は 国際結婚をする際に気をつけたい5つのポイントを解説します。

国際結婚。
なんだか響きが素敵ですよね。

国境を越えた出会い、文化の違いを乗り越える二人、そして新しい家族のかたち。

……ただし、ここで現実がそっと肩を叩いてきます。

「すみません、書類もお願いします」

そうです。
愛は国境を越えますが、書類は国境でしっかり止められます。

今回は、岡山県倉敷市の行政書士の視点から、国際結婚の手続きで気をつけたいポイントを、できるだけやさしく解説します。

病院の待合室で気づいた「国際結婚は身近になった」ということ

先日、年に一度の健康診断で胃カメラを受けてきました。

毎年「もう受けたくない……」と思いながら、健康のために自分を説得して病院へ向かうわけですが、あの喉を通過する瞬間だけは、何年経っても慣れません。
胃カメラだけは、毎年こちらのメンタルを正面突破してきます。

そんな順番待ちのときのことです。
その病院には産婦人科もあるようで、生まれたばかりの赤ちゃんを抱いた幸せそうなご夫婦を何組も見かけました。

そして、ふと気づきました。

海外出身と思われるご夫婦が、結構いらっしゃる。

旦那さんが日本人で奥さんが外国の方らしきカップル。
お二人とも海外出身と思われるカップル。

今や国際結婚は、東京や大阪だけの話ではありません。
岡山県倉敷市のような地方都市でも、まったく珍しくない時代になっています。

そこで今回は、外国人パートナーと結婚するときに必要な手続きや注意点についてお話しします。

国際結婚の手続きは日本人同士の結婚より複雑です

日本人同士の結婚であれば、基本的には婚姻届を市区町村役場に提出すれば手続きが進みます。
しかし、国際結婚の場合はそう簡単にはいきません。

なぜなら、関係する国が日本だけではないからです。

結婚できる年齢、独身であることの証明、再婚に関するルール、必要書類の種類などは、国によって異なります。

つまり国際結婚では、「日本のルール」+「相手国のルール」を確認する必要があります。

恋愛は二人で進められますが、手続きはなかなかの団体戦です。

その1:婚姻要件具備証明書が必要になることが多い

婚姻要件具備証明書とは?

国際結婚の手続きでよく登場する書類に、婚姻要件具備証明書があります。

読み方は、”こんいんようけんぐびしょうめいしょ“。

早口言葉ではありません。
れっきとした公的書類です。

ざっくり言うと、婚姻要件具備証明書とは、「この人は自分の国の法律上、結婚できる状態ですよ」と証明するための書類です。

日本人が外国の方式で婚姻する場合、外国の機関から日本の婚姻要件具備証明書の提出を求められることがあり、日本では在外公館、本籍地の市区町村、法務局などで取得できる場合があります。

国によって必要書類が違う

ここで注意したいのは、国によって取り扱いが違うということです。

国によっては婚姻要件具備証明書を発行してくれる場合もあれば、そもそもその制度がない場合もあります。
その場合は、独身証明書、宣誓書、出生証明書、離婚証明書など、別の書類で対応するケースもあります。

さらに、外国語の書類には日本語訳が必要になることもあります。

国際結婚の必要書類は、まさに国ごとに違う「ご当地ルール」。
旅行なら名物グルメで楽しいところですが、手続きだと少し胃もたれします。

その2:結婚手続きは「2か国分」行うのが基本

日本で婚姻届を出して終わりではありません

国際結婚では、日本で婚姻届を提出すればすべて完了、とは限りません。

たとえば、以下のようなことが発生します。

日本で先に結婚する場合

日本の市区町村役場で婚姻届を提出したあと、相手の国にも婚姻を届け出る必要があるケースがあります。

相手国で先に結婚する場合

相手国の方式で結婚したあと、日本側にも婚姻の届出を行う必要があります。

つまり、国際結婚では、結婚式は1回でも、結婚手続きは2か国分と考えておくとよいです。

日本では夫婦として扱われているのに、相手国ではまだ独身扱い。
そんな状態になってしまうと、将来の相続、子どもの国籍、配偶者ビザの申請などで困る可能性があります。

結婚は気持ちが大事。
でも、役所の記録もかなり大事です。

その3:結婚しても配偶者ビザは自動ではもらえません

「結婚したから日本に住める」は誤解です

国際結婚で特に多い誤解がこちらです。

「日本人と結婚したから、外国人配偶者はそのまま日本に住めるんですよね?」

答えは、残念ながら、
自動では住めません。

外国人パートナーが日本で暮らすためには、結婚手続きとは別に、在留資格の申請が必要です。

日本人と結婚した外国人配偶者の場合、代表的な在留資格が、いわゆる配偶者ビザと呼ばれる「日本人の配偶者等」です。

配偶者ビザでは「結婚の信ぴょう性」が見られます

配偶者ビザの審査では、単に婚姻届を出しているかだけでなく、実際に夫婦としての実態があるかも確認されます。

なぜなら、残念ながら世の中には偽装結婚が存在するからです。

そのため、入管は、「この結婚は本当の結婚ですか?」という点をしっかり確認します。

たとえば、次のような資料が重要になります。

配偶者ビザで確認されやすい資料

  • 二人の出会いから結婚までの経緯
  • 交際中の写真
  • SNSやメッセージのやり取り
  • 通話記録
  • 生活費を支えられる収入や預貯金
  • 住民税の課税証明書・納税証明書など

出入国在留管理庁の提出書類でも、夫婦間の交流が確認できる資料として、二人で写っているスナップ写真、SNS記録、通話記録などが挙げられています。

つまり、普段のデート写真が、将来の大切な証拠になることがあります。

「写真は恥ずかしいから撮らない派」の方も、国際結婚を考えているなら、たまには撮っておきましょう。

愛の記録です。
そして、場合によっては入管提出資料です。

ロマンチックなのか事務的なのか、少し判断に迷うところです。

その4:国際結婚では名字が自動で変わらない

外国人と結婚しても日本人の氏は当然には変わりません

日本人同士の結婚では、夫婦のどちらかの氏を選びます。

一方で、日本人が外国人と結婚した場合、日本人の氏は当然には変わりません。

つまり、何もしなければ、結婚後も基本的に名字はそのままです。

外国人配偶者の名字に変えたい場合

外国人配偶者の氏を名乗りたい場合は、婚姻の日から6か月以内であれば、市区町村役場への届出によって変更できる場合があります。
ただし、婚姻の日から6か月を過ぎると、家庭裁判所の許可が必要になります。

「名字どうする?」という話は、結婚式の準備や新生活の準備に紛れて後回しになりがちです。
しかし、6か月という期限があります。

指輪、式場、引っ越し、名字。
どれも大事です。

名字の話だけ「また今度でいいか」と思っていると、家庭裁判所という少し本格的なステージに進むことがあります。

その5:子どもが生まれたら国籍の手続きにも注意

二重国籍になるケースがあります

日本人と外国人の夫婦に子どもが生まれた場合、子どもが日本国籍と外国籍の両方を持つ、いわゆる重国籍になることがあります。

特に、外国で子どもが生まれた場合は注意が必要です。

父または母のどちらかが日本人であれば、子どもは日本国籍を取得します。
ただし、外国で生まれ、その国の国籍も取得する場合には、出生届とあわせて国籍留保の届出をしないと、日本国籍を失う場合があります。

海外で生まれた場合は3か月以内の届出に注意

外国で子どもが生まれた場合、日本への出生届は原則として出生の日から3か月以内に行う必要があります。

さらに、日本国籍を失わせないためには、出生届と同時に国籍留保の届出をする必要があります。

出産直後は、ただでさえ慌ただしい時期です。
赤ちゃんのお世話、病院の手続き、家族への連絡、寝不足との戦い。
そこに国籍留保の届出まで加わります。

正直、赤ちゃんももう少しゆっくり行政手続きを出してきてほしいところですが、期限は待ってくれません。

国籍選択の期限もあります

日本の国籍と外国の国籍を持つ重国籍者は、一定の期限までに国籍を選択する必要があります。

現在の制度では、重国籍となった時期が18歳に達する以前であれば20歳に達するまで、18歳に達した後であれば重国籍となった時から2年以内に、いずれかの国籍を選択する必要があります。

子どもの国籍は、将来に関わる大切な問題です。
国際結婚をする場合は、結婚時だけでなく、出産時や子どもの成長後の手続きまで見通しておくことが大切です。

国際結婚の手続きでよくある相談

「どちらの国で先に結婚すればいいですか?」

これは相手の国籍、現在の居住地、今後どちらの国で暮らす予定かによって変わります。

日本で先に婚姻届を出す方がスムーズな場合もあれば、相手国で先に結婚した方がよい場合もあります。

国際結婚の手続きは、順番を間違えると必要書類が増えたり、手続きに時間がかかったりすることがあります。

「配偶者ビザは自分で申請できますか?」

申請自体はご自身で行うことも可能です。
ただし、配偶者ビザは書類を集めるだけでなく、二人の交際経緯や結婚の実態をどのように説明するかが重要です。

特に、次のようなケースでは慎重な準備が必要です。

  • 交際期間が短い
  • 年齢差が大きい
  • 出会いがマッチングアプリやSNS
  • 別居期間が長い
  • 収入面に不安がある
  • 過去に不許可歴がある
  • 日本語での説明書作成が難しい

このような事情があるからといって、必ず不許可になるわけではありません。
しかし、入管に誤解されないよう、丁寧に資料を整える必要があります。

「岡山・倉敷でも国際結婚の相談はできますか?」

もちろん可能です。

国際結婚や配偶者ビザの相談は、都市部だけのものではありません。
岡山県倉敷市周辺でも、外国人配偶者との結婚、在留資格、日本での生活に関するご相談は増えています。

必要書類の確認、手続きの順番、配偶者ビザ申請書類の作成など、不安がある場合は早めに専門家へ相談することをおすすめします。

まとめ:愛は国境を越える。でも書類は国境で待っている

ということで、今回は 国際結婚の手続きで気をつけたいポイントを解説しました。
今回のお話 いかがでしたでしょうか。

国際結婚の手続きで押さえておきたいポイントは、次の5つです。

  1. 婚姻要件具備証明書など、国際結婚ならではの必要書類がある
  2. 日本と相手国、2か国分の結婚手続きが必要になることが多い
  3. 結婚しても配偶者ビザは自動では取得できない
  4. 外国人と結婚しても名字は自動では変わらない
  5. 子どもが生まれた場合は国籍留保や国籍選択に注意が必要

こうして見ると、国際結婚の手続きは少し大変そうに見えるかもしれません。

でも、一つひとつ順番に確認していけば、決して乗り越えられないものではありません。

大切なのは、「何となく大丈夫だろう」ではなく、「自分たちのケースでは何が必要か」を早めに確認することです。

特に、配偶者ビザの申請は、書類の作り方や説明の仕方で結果に影響することがあります。

国際結婚の手続き、配偶者ビザ、外国人配偶者の在留資格でお悩みの方は、当事務所へお気軽にご相談ください。

愛は国境を越えます。
書類の山も、一緒に越えていきましょう。

行政書士やまもと事務所
🏠 岡山県倉敷市
🌐 https://tora-no-maki.com

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