最近、副業をしている人が増えています
「副業解禁」「働き方改革」といった言葉を耳にするようになり、会社員の方が本業のほかに副業を持つことが珍しくない時代になりました。
政府も副業・兼業を推進しており、実際に就業規則で副業を認める企業もどんどん増えています。
また、コロナ禍をきっかけに在宅勤務が当たり前になり、その流れで「自宅でできる副業」を始める方も多くなりました。
将来への備えとして収入の柱を増やしたい、趣味や得意分野を仕事にしてみたい、そんな理由で副業を始める人が今とても増えてきていますね。
自宅でできるIT・Web系の副業が人気
中でもパソコン一つあれば自宅でできる仕事として人気なのが、IT・Web系のお仕事。

例えば…
- WebサイトやLPの制作
- バナーやロゴのデザイン
- YouTube動画の編集
- SEO記事やコラム執筆
- SNSアカウントの運用代行
- システム開発やプログラムの改修
こういった副業はクラウドソーシングサイトを通じたり、HPから直接仕事を受注でき、平日の夜や土日に取り組む方も多いです。
特に本業でデジタルスキルがある方は、副業としても比較的すぐ収入に繋がりやすいのが特徴ですね。
そんな副業しているあなたへ
ちょっと確認してほしいことがあります。
「あなたの副業、どんな契約でお仕事をしていますか?」
実は同じように副業で受けた仕事でも、契約の形によって大きく責任や注意点が変わってきます。
今の契約は請負?それとも準委任?
副業でクライアントと仕事をするとき、多くの場合は「業務委託契約」を結ぶことになります。
ただし、業務委託契約と一口に言っても、その中には
- 請負契約
- 準委任契約
の2種類があることが多いのです。
これをあいまいにしたまま契約をしてしまうと、後で大きなトラブルに発展することも。
請負契約とは?
請負契約は、簡単にいうと「完成責任を負う契約」です。
例えば…
- Webサイトを作って納品する
- ロゴやチラシをデザインして納品する
- システムを完成させて動かせる状態で納品する
こういった「モノとして完成すること」が契約の目的の場合、請負契約になります。
請負契約では、
・納期までに完成させる責任
・完成後に不具合(瑕疵)があれば無償で修正する責任
を負うことになります。
つまり納期遅延やバグの修正を怠ると、損害賠償請求を受けるリスクがあるのです。

準委任契約とは?
一方で準委任契約は、「作業や役務そのものを提供する契約」です。
例えば…
- Webサイトの保守・定期更新(月3回更新など)
- SEO記事を毎月〇本書く
- SNSの投稿管理やフォロワー増加対応
- IT技術者として客先に常駐し、システムの改修や監視をする
こちらは成果物そのものを完成させる責任は負いません。
ただし、その代わり「善管注意義務(善良な管理者として注意をもって作業する義務)」はあります。
それぞれで気を付けたいポイント
請負契約の場合
- 基本的に成果物が完成して初めて報酬を請求できます(完成しなければ報酬は請求できません)
- 納期や仕様が守れなければ、損害賠償請求される可能性もあります
- 完成した後でも瑕疵(バグや欠陥)があれば一定期間、無償で直す義務(瑕疵担保責任)が発生します
準委任契約の場合
- あくまで「作業を行うこと」が契約の目的なので、結果(売上UPやアクセス数増加)を保証するものではありません
- 契約書に作業内容をきちんと書かないと、「あれもこれもやって」と追加作業を押し付けられるリスクがあります
- 月額や時間単位で報酬が発生することが多いですが、その分作業量をきちんと管理する必要があります

どっちか分からない…?そんなときはご相談ください
副業を始めたばかりの方に多いのが、
「契約書を交わさずにメールやチャットだけでやり取りしてしまった」
「クライアントから渡された契約書をそのままサインしたが、内容がよく分かっていない」
というケースです。
請負契約か準委任契約かで責任は大きく変わりますし、後から「こんなはずじゃなかった」と揉めるのは本当にもったいないことです。
さいごに
当事務所では、個人事業主や副業フリーランスの方からの契約書に関するご相談も多数承っております。
- 「この契約書、内容は問題ない?」
- 「どこまでが自分の責任になる?」
- 「ちゃんと報酬が回収できる形になっている?」
そんな不安があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
せっかく始めた副業を、安心して長く続けるために。
小さな疑問でも大歓迎ですので、いつでもお声がけください。
行政書士やまもと事務所
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