みなさん、こんにちは。
岡山県倉敷市の行政書士やまもと事務所の山本です。
今回は 改正から半年経過、改正行政書士法の影響についてお話しします。
今年1月1日から、改正行政書士法が施行されました。
今回の改正では、行政書士の使命や職責が明確化されたほか、無資格者による業務への規制についても、より分かりやすく整理されました。
特に「他人の依頼を受け、いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」という文言が加わったことで、報酬の名目を変えても実態として行政書士業務を行うことはできない、という点が明確になっています。

この改正については、昨年末に当ブログでも一度ご紹介しました。
関連記事:
行政書士法の改正について
https://tora-no-maki.com/gyoumu/3402/
そして、法改正から約半年。
ここ最近になって、当事務所にも少しずつ変化を感じるご相談が増えてきました。
それが、補助金申請のサポートに関するご相談です。
行政書士法改正後、補助金申請の相談が増えてきました
行政書士法の改正後、一部の自動車関係や入管関係では、無資格者による申請書類作成に注意が必要だという認識が広がり、行政書士に依頼するケースが増えているという話を、周りの行政書士から聞くことがありました。
ただ、正直に言うと、私自身にはあまり関係のない話だと思っていました。

というのも、私は契約書作成や補助金申請支援を中心に行っている行政書士です。
行政書士業界の中では、少しだけ変わり種かもしれません。
入管業務は少しだけ。
自動車関係はまったくやっておりません。
つまり、法改正の影響については、これまで私の事務所にはほぼ無風でした。
「台風が来るぞ」と言われて、洗濯物を取り込んだのに、倉敷だけ晴れていた。
そんな感じです。
ところが、ここ最近になって、少し風向きが変わってきました。
「補助金申請は行政書士以外がしてはいけない」と聞いたのですが?
先月も、補助金申請に関して数件ご相談をいただきました。
その中で、何度かこのようなお話がありました。
「行政書士法が改正されて、補助金申請は行政書士以外がしてはいけないと聞いたので相談しました」
ご相談いただけること自体は、本当にありがたいことです。
ただ、この点については、少しだけ整理が必要です。
「補助金申請に関する書類作成は、全部行政書士だけができる」
「事業計画書も行政書士だけが作れる」
という理解は、少し大ざっぱかもしれません。
大ざっぱすぎて、カレーに福神漬けではなく梅干しを入れるくらい、ちょっと方向が違うかもしれません。

行政書士ができることは「官公署に提出する書類の作成」
行政書士は、官公署に提出する書類の作成を業務として行うことができます。
補助金申請では、国や自治体などに提出する申請書類が関係するため、行政書士が関与できる場面があります。
一方で、補助金申請で非常に大切なものに、事業計画書があります。
この事業計画書については、私は「行政書士だけが作ってよいもの」とは考えていません。
むしろ、行政書士であっても、事業者さんの代わりに単独で全部作ってしまうのは望ましくないと考えています。
なぜなら、事業計画書は本来、事業者さん自身の計画だからです。
事業計画書は「事業者さんの想い」を形にするもの
補助金申請の事業計画書には、次のような内容が含まれます。
これからどんな事業をしたいのか
新しい設備を導入するのか。
新商品を開発するのか。
販路開拓をするのか。
業務効率化を進めるのか。
これは、事業者さん自身の未来の話です。
なぜその事業が必要なのか
現状の課題は何か。
お客様にどんな価値を届けたいのか。
地域や業界にどんな影響があるのか。
この部分は、事業者さんの経験や想いがとても大切です。
どうやって実現していくのか
スケジュール、資金計画、販売方法、実施体制なども必要になります。
ここは専門家が整理をお手伝いできる部分ですが、元になる情報はやはり事業者さんの中にあります。
つまり、事業計画書は「外注して完成品をポンと受け取るもの」ではなく、事業者さんと支援者が一緒に考えて作っていくものだと思っています。

行政書士の役割は「丸投げ先」ではなく「伴走者」
当事務所では、補助金申請について、事業計画書も含めてすべてをこちらで作成する、という対応はしておりません。
事業計画書については、あくまでも事業者様が作成するもの。
当事務所は、その作成をサポートする立場です。
たとえば、以下のようなサポートを行います。
考えを整理する
頭の中にあるアイデアを、申請書に書ける形に整理します。
伝わりやすい表現にする
審査する人に伝わりやすい文章になるよう、構成や表現を整えます。
必要な情報の抜け漏れを確認する
補助金申請では、書くべきポイントが抜けていると評価されにくくなることがあります。
そのため、必要な情報がきちんと入っているかを確認します。
スケジュールや提出書類を確認する
補助金申請は、締切や必要書類の確認も重要です。
「気づいたら締切が昨日でした」は、補助金申請あるあるの中でも、なかなか笑えない部類です。

民間コンサル会社や中小企業診断士との違いは?
補助金申請の支援には、民間のコンサル会社さんや中小企業診断士さんが関わることもあります。
事業者さんの経営課題を整理したり、事業の方向性についてアドバイスをしたりする点では、行政書士と似た立ち位置になる場面もあります。
ただし、官公署に提出する書類の作成を、報酬を得て業務として行う場合には、行政書士法との関係を意識する必要があります。
今回の改正では、無資格者による官公署提出書類の作成について、報酬の名目を問わないことが明確化され、法人に対する両罰規定も整備されています。
そのため、補助金申請支援を依頼する側も、支援する側も、今まで以上に「どこまでを誰が行うのか」を確認することが大切です。
補助金申請で大切なのは「誰が書いたか」より「中身が本物か」
補助金申請では、専門家のサポートを受けること自体は有効です。
ただし、採択されるために一番大切なのは、見た目だけきれいな文章ではありません。
大切なのは、事業の中身です。
どれだけ立派な文章でも、実態と違っていたり、事業者さん自身が説明できなかったりすると、よい計画とは言えません。
逆に、最初はうまく言葉にできていなくても、事業者さんの中にしっかりとした想いや計画があれば、それを整理することで良い事業計画書になる可能性があります。
補助金申請は、作文コンクールではありません。
そして、魔法の呪文でもありません。
「採択されますように」と申請ボタンを押すだけでは、さすがに補助金の神様も困ります。
行政書士法改正で、世間の意識は少しずつ変わっている
今回の行政書士法改正によって、すぐに世の中が大きく変わったわけではありません。
しかし、ここ最近のご相談を通じて、事業者さんの中にも、こういう意識が、ジワリジワリと広がっているように感じます。
「補助金申請は誰に頼んでもいいわけではないのでは?」
「書類作成を丸投げして大丈夫なのか?」
「行政書士に相談した方が安心なのでは?」
これは、行政書士にとって仕事が増えるという単純な話ではありません。
事業者さんが安心して補助金申請に取り組めるように、専門家としてきちんと役割を果たすことが、より求められるようになってきたということだと思います。

まとめ:補助金申請は「丸投げ」ではなく「一緒に作る」ものです
行政書士法の改正から約半年が経ち、補助金申請の現場でも少しずつ影響を感じるようになってきました。
補助金申請に関する書類作成では、行政書士法との関係を意識する必要があります。
一方で、事業計画書は事業者さん自身の考えや想いをもとに作るべきものです。
当事務所では、補助金申請について、事業者様の考えを整理し、伝わりやすい形に整えるサポートを行っています。
「補助金申請を考えているけれど、何から始めればいいか分からない」
「事業計画書をどう書けばいいか不安」
「行政書士法の改正もあり、誰に相談すればいいか迷っている」
このような方は、お気軽にご相談ください。
丸投げではなく、一緒に考える補助金申請。
当事務所は、その伴走者としてサポートいたします。
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