はじめに
こんにちは、行政書士やまもと事務所です。
私の住む倉敷市には、日本でも有数の工場群「水島コンビナート」があります。
この地域では、工場や施設の電気設備工事が日々行われており、多くの電気設備会社さん、工事業者さんが活躍されています。
実は、当事務所への契約書作成のご相談で一番多いのが、企業さんからの“業務委託契約”に関するものです。
「下請け業者との契約書、どう作ればいいのか分からない」
「この内容で本当に大丈夫なのか心配」
という声をよく耳にします。
そこで今回は、設備工事の発注や下請け契約で失敗しないための契約書作成のコツについて、現場目線で分かりやすくご紹介します。
倉敷市・総社市・浅口市など、このエリアで事業を営む皆さまにも、ぜひ知っていただきたいポイントです。
よくあるお悩み
- 長年の付き合いだから「いつも通りで」と口約束で発注している
- 追加工事や仕様変更が発生したとき、言った・言わないでもめることがある
- 工期遅延やトラブル発生時に、責任の所在が曖昧になりがち
- 代金の支払いが遅れる・追加費用の請求が通らない
- 労災や事故が起きた場合、どこまで自社の責任か不安になる
こうした声は、決して珍しいことではありません。
工場や施設の設備工事の現場では、“小さなすれ違い”が“大きなトラブル”に発展するリスクもあるのです。
契約書を「作っておいてよかった！」と思える瞬間
普段は「信頼関係で大丈夫」と思いがちですが、
- 現場の担当者が交代したとき
- 追加作業や仕様変更が発生したとき
- 万が一、事故やトラブルが起きたとき
そんな時に「契約書がない…」となると、後から話し合いがこじれてしまい、取引に支障が出ることもあります。
逆に、しっかり契約書を整えておけば、「こう取り決めてますので…」と冷静に対応できるのが大きなメリットです。
業務委託契約書で最低限おさえたい5つのポイント
1. 業務内容・範囲を明確に
「どこまで」「何を」やってもらうか、あいまいな表現は避けて具体的に記載しましょう。
2. 仕様変更・追加工事のルール
「追加や変更があれば、必ず書面で合意」
「追加費用の取り決め」
などを書いておくと安心です。
3. 工期・納期と遅延対応
「納期が守れなかった場合の対応」や「やむを得ない遅延時の連絡方法・ペナルティ」なども大切なポイントです。
4. 代金・支払条件
「支払いのタイミング」
「追加費用の精算方法」
「遅延時の取り決め」
など、お金まわりは特に明確に。
5. 責任の範囲・安全管理・損害賠償
「事故や損害が生じた場合、どこまで誰が責任を負うか」
「第三者・労災への対応」
などを決めておきましょう。
契約書作成時の“印紙税”にご注意を
設備工事や業務委託契約書を作成する際には、「印紙税」にも気をつける必要があります。
特に、請負契約書や業務委託契約書は印紙税法上「課税文書」とされる場合が多く、契約金額に応じた印紙の貼付が必要となります。
ここで注意したいのが、
- せっかく印紙を貼っても、「消印」をしていないと無効扱いとなる
- その場合、後で税務署の調査が入ると「印紙税の1.1倍」の過怠税（ペナルティ）が課されることがある
という点です。
どんな契約書に印紙が必要か分からない場合や、電子契約と紙の契約で印紙税の扱いがどう異なるかなど、ちょっとした疑問もお気軽にご相談ください。
行政書士やまもと事務所のサポート
当事務所では、
- 現場の実情をふまえた契約書作成
- ひな形ではなく、実際の取引や事業内容に合わせたカスタマイズ
- トラブルを想定した“備え”としてのチェックポイント提案
を心がけています。
「これって本当に必要？」
「他社はどうしている？」
「印紙税や法的な注意点も知りたい」
などの小さな疑問にも丁寧にお答えします。
まとめ・ご相談窓口
ということで、本日は 設備工事の発注や下請け契約で失敗しないための契約書作成のコツについてご紹介しました。
本日のお話いかがでしたでしょうか。
契約書は、お互いの安心と信頼を守る“保険”です。
書面化しておくことで、後々のトラブル防止につながります。
“うちは大丈夫”と思う前に、一度契約書を見直してみませんか？
まずはお気軽にお問い合わせください。「話を聞いてみたい」だけでも大歓迎です。
