最近では、ネット上に無料の契約書テンプレートがたくさんあります。
AIに「業務委託契約書を作って」とお願いすれば、数秒でそれっぽい文書が出てくる時代。
でも——。
実際に行政書士として契約書のチェックをしていると、「これ、大丈夫なのかな…」と思う自作契約書を見かけることが少なくありません。
今回は、私が実際に見た“危ない契約書”の中で特に注意してほしい3つのポイントを紹介します。
① 解除・解約の条件が書かれていない
「契約解除したいのに、どうすればいいのか書かれていない」
これは実際にあったケースです。
委託契約を結んだ後に相手との関係が悪化しても、契約書に「解除」や「解約」に関するルールがなければ、勝手に契約を終わらせることはできません。
一方的に辞めると「債務不履行(契約違反)」とされるおそれもあります。

対策:
- 「○日前に書面で通知すれば解除できる」など明文化する
- 「信頼関係が失われたときは解除できる」などの条項も有効
解除条項がない契約書は、まるで“出口のないトンネル”のようなもの。
契約書の中でも最重要項目です。
② 損害賠償の上限が書かれていない
トラブルになったとき、損害額が青天井になるリスクがあります。
たとえば納期遅延などで相手に損害が出た場合、契約書に「損害賠償の上限」が書かれていなければ、請求額は理論上“いくらでも”になる可能性があります。
特にフリーランスや小規模事業者の場合、受け取る報酬よりも大きな損害を負うケースも。

対策:
- 「損害賠償の上限は受領報酬額を超えないものとする」
- 「特別損害・逸失利益は除外する」
この一文を入れておくだけで、万が一のリスクを大幅に減らせます。
③ 成果物の権利帰属が明記されていない
デザイン・文章・アプリなどの成果物を納品したあと、「これ、著作権は誰のもの?」というトラブルもよくあります。
契約書に権利の帰属が書かれていないと、依頼者と制作者の双方が「自分のものだ」と主張することに。

対策:
- 「成果物の著作権は納品時点で甲に移転する」などを明記する
- 再利用可否や二次利用の範囲も具体的に決めておく
あとから揉めると関係修復が難しくなるので、ここも抜かりなく。
本当にあるんです、この3つ。
ネットには契約書のテンプレートが山ほどありますし、AIで契約書を作ることも今では簡単にできます。
実際、契約書作成を専門業務にしている私でさえ、AIが作った契約書を見て「これでええやん」と思うこともあります。
でも、全部が全部安心できるわけではありません。
「えっ、これで契約しちゃったの!?」と驚くような契約書も、現実にあります。
今回紹介した3つのポイント——
解除条件・損害賠償・権利帰属——は特に“抜けがち”な項目です。
「行政書士のポジショントークだろ」と思わず、一度、自分の契約書を見直してみてください。
まとめ
ということで、今回は 私が実際に見た“危ない契約書”の中で特に注意してほしい3つのポイントを紹介しました。
今回のお話 いかがでしたでしょうか。
契約書は「信頼関係が崩れたときに力を発揮する保険」です。
ネットのテンプレやAI文書では、リスクまで見抜けないことがあります。
行政書士やまもと事務所では、
- 業務委託契約書のリーガルチェック・作成サポート
- すでに締結している契約書の変更契約・覚書の作成
といった実務にも対応しています。
「自分で作った契約書、大丈夫かな?」
「もう契約しちゃったけど一部を変更したい」
そんな時も、どうぞお気軽にご相談ください。
行政書士やまもと事務所
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