契約書ってどういう時に必要になる?

契約書

契約とは?

「契約」という言葉を聞くと、なんだか難しそうなイメージを持つ人も多いのではないでしょうか?

そもそも、契約とは何でしょうか?

契約とは、「申し込み」と「承諾」の合意によって成立するものです。
つまり、一方が「これを買いたい!」と申し込み、もう一方が「いいですよ」と承諾することで、契約が成立するのです。

意外に思われるかもしれませんが、契約は口頭でも成立します。
たとえば、コンビニで「からあげクン1つください」と言って店員さんが商品を渡し、お金を支払えば、それは立派な契約です。

ただし、契約書がなくても成立するとはいえ、すべての契約を口頭で済ませるのは危険です。
ここで重要になってくるのが「契約書」です。


契約書とは?

契約書とは、契約内容を証明する書面のことです。

「じゃあ、口頭で契約が成立するなら、わざわざ契約書を作る必要はないのでは?」と思うかもしれません。

契約書を作成するのには、次の3つの大切な理由があります。

1. 契約の内容を明確にするため

たとえば、あなたがコンビニで「からあげクン(さわやかレモン味)をください」と注文したのに、店員さんが間違えて「レッド」を渡したとします。
この場合、「すみません、レモン味が欲しかったんです」と言えば済む話ですよね。

しかし、これが車や不動産のような大きな買い物だったらどうでしょう?
「色が違う」
「設備が足りない」
といったトラブルが発生すると、簡単には解決できません。

そこで契約書を作成し、「何を、いくらで、どんな条件で契約するのか」を明確にしておくことが重要なのです。

2. 契約をしたことを認識するため

契約書に署名・捺印することで、「自分はこの契約を結んだ」という意識が強まります。

たとえば、家や車を買うときに契約書を交わすのは、「本当にこの買い物をして大丈夫か?」と自分に再確認する意味もあります。

契約を結んだ当事者が「ちゃんと守らなければ」と思えることも、契約書を作成する大きな理由の一つです。

3. トラブルを防ぐため

契約書がないと、「言った・言わない」のトラブルが発生しやすくなります。

たとえば、高額な時計を買うときに契約書を交わさなかった場合、

  • 買い手は「契約が成立したから、今すぐ時計を持ち帰れる」と思っている。
  • 売り手は「支払いが終わるまで時計は渡せない」と思っている。

このような認識のズレがあると、後々トラブルになってしまいます。
契約書があれば、こうしたトラブルを未然に防ぐことができるのです。


さまざまな契約の種類

契約にはさまざまな種類があります。

例えば、

  • 売買契約(物の売り買い)
  • 請負契約(大工さんに家を建ててもらう)
  • 贈与契約(知人に自分のものをプレゼントする)
  • 委任契約(弁護士や行政書士に依頼する)
  • 雇用契約(会社と従業員)
  • 業務委託契約(フリーランスの仕事)
  • 秘密保持契約(NDA)(情報漏洩を防ぐ)

日常生活やビジネスの場面で、契約書を交わす機会は意外と多いものです。

「契約書を作りたいけど、どうすればいい?」
「相手が用意した契約書にサインして大丈夫?」

そんなときは、専門家に相談するのが安心です。


さいごに

今回は、契約と契約書の基本について解説しました。

契約は口頭でも成立しますが、契約書を作ることで内容が明確になり、トラブルを防ぐことができます。

ただし、保証契約や工事請負契約など、書面での契約が必要なケースもあります。
また、契約内容が複雑になってきている現代では、契約書をよく確認せずに署名・捺印すると大きなトラブルになることもあります。

契約を結ぶ際は、しっかりと内容を確認し、不安があれば専門家に相談しましょう。

契約書の作成やチェックでお困りの際は、ぜひ当事務所にご相談ください!