みなさん、こんにちは。
岡山県倉敷市の行政書士やまもと事務所の山本です。
本日は 瀬戸内海に浮かぶ島「直島」と民泊ニーズについてお話しします。
先日、旅館業に関するご相談をいただいた方とお話をしている中で、こんなお話を聞きました。
「直島は今、移住してくる人でいっぱいで、住む場所もなかなか無いんですよ」
「えっ、直島って“あの直島”ですよね?」
正直、最初に聞いたときは少し驚きました。

東京や大阪ならまだしも、地方で、しかも離島である直島でそんなことがあるんかいな?
と思って調べてみると……あら本当。
直島は、いま国内外から注目される人気エリアになっています。
特に、美術館や現代アートを目的に訪れる外国人観光客が多く、宿泊ニーズや民泊ニーズも高まっているようです。
今回は、直島がなぜ人気なのか、民泊や旅館業との関係、そして開業時に注意したい許可手続きについて、やさしく解説します。
直島とは?瀬戸内海に浮かぶ「アートの島」
直島は、香川県にある瀬戸内海の島です。
岡山県玉野市の宇野港からフェリーでアクセスできるため、岡山側からも比較的行きやすい場所にあります。
そして 直島といえば、やはり有名なのが現代アートです。
ベネッセアートサイト直島を中心に、地中美術館、李禹煥美術館、家プロジェクトなど、島のあちこちに美術館やアート作品があります。
つまり直島は、単なる観光地というよりも、島全体がひとつの美術館のような場所になっているわけです。
芸術に疎い私からすると、島全体が美術館という時点で「おしゃれが過ぎる」と思ってしまいます。
我が家の玄関に置いてある置物とは、だいぶ方向性が違います。
なぜ直島はここまで人気なのか?
美術館・現代アートを目的に外国人観光客が訪れる
直島が人気の大きな理由は、やはりアートです。
世界的に有名な建築家やアーティストの作品が島内に点在しており、国内だけでなく海外からも多くの観光客が訪れています。
直島には安藤忠雄氏の建築、草間彌生氏、李禹煥氏、クロード・モネの作品などがあり、作品や建築を目的に外国人旅行者が訪れています。
さらに、直島は英BBCが選ぶ「2025年に旅行したい場所25カ所」に、日本国内から唯一選ばれたんだとか。
瀬戸内国際芸術祭や新美術館への注目もあり、海外からの関心はますます高まっているようです。
あんな小さな島にこれだけのポテンシャルがあるんなんて。
これはすごいことですね。
私も「倉敷に行きたいから岡山へ行く」と言ってもらえるよう、日々がんばりたいところです。
まずはブログ更新からです。地道です。
直島では宿泊ニーズも高まりやすい
日帰りだけでなく「泊まって楽しむ」観光地へ
直島はフェリーで行く島なので、観光スケジュールによっては日帰りも可能です。
しかし、美術館やアート作品をゆっくり楽しもうと思うと、日帰りでは少し忙しくなります。
特に外国人観光客の場合、せっかく来たなら島に泊まって、朝や夕方の静かな雰囲気も楽しみたいというニーズが出てきます。
実際に、旅行者全体では東アジアからの訪問が多い一方、宿泊する比率では欧米の旅行者が高いようです。
つまり、直島ではインバウンド観光 × 滞在型観光 × 宿泊施設ニーズが結びつきやすいと考えられます。
「直島で民泊をしたいけど場所がない」という声
今回のご相談者様から伺ったのは、「本当は直島で旅館業をしたいけれど、場所がなかなか見つからない」というお話でした。

最初に聞いたときは、正直なところ、「あんな離島で場所がないって、本当かよ?」と思いました。
しかし調べてみると、どうやら本当のようです。
現在の直島では、島の魅力に惹かれて移住を希望する方が増えており、いわゆる移住ブームのような状況が起きているそうです。
そして観光地としての人気が高まり、さらに移住希望者も増えると、当然ながら「住む場所」「貸す場所」「宿泊施設として使える物件」の需要も高まります。
その結果、民泊や旅館業を始めたいと思っても、そもそも物件がなかなか見つからない、ということが起こり得ます。
特に直島のような離島では、土地や建物の数に限りがあります。
そのため、都市部とはまた違った意味で、物件探しが難しくなるケースもあるんでしょうね。
直島で民泊や簡易宿所を考える場合には、「良さそうな物件が見つかったら、すぐに動く」くらいのスピード感が必要かもしれません。

ただし、勢いだけで物件を契約してしまうのは注意が必要です。
あとから、「この場所では旅館業許可が取れない」「用途地域の問題があった」「消防設備の工事費用が想定以上にかかる」といった問題が出てくることもあります。
民泊開業はスピードも大切ですが、法令確認も同じくらい大切です。
勢いだけで走ると、途中で法令という名のバナナの皮を踏んでしまうことがあります。
転ぶ前に、しっかり確認しておきましょう。
直島で民泊を始めるには?旅館業許可・住宅宿泊事業の違い
民泊には主に2つの選択肢があります
「民泊」と一口に言っても、法律上はいくつかの方法があります。
代表的なのは、次の2つです。
1. 住宅宿泊事業法による民泊
いわゆる「民泊新法」による届出です。
住宅を活用して宿泊サービスを提供する制度ですが、年間営業日数が原則180日以内という制限があります。
副業的に始めたい方や、空き家・自宅の一部を活用したい方が検討することがあります。
2. 旅館業法による許可
旅館業法に基づく許可を取得して営業する方法です。
ホテル、旅館、簡易宿所などがこれにあたります。
年間営業日数の180日制限を受けずに営業したい場合や、本格的に宿泊事業として運営したい場合は、旅館業許可を検討することになります。

直島のような観光地では「簡易宿所」も選択肢に
民泊やゲストハウスを開業する場合、旅館業法上の「簡易宿所」として許可を取得するケースがあります。
簡易宿所とは、ざっくり言えば、宿泊する場所を多人数で共用する形態の宿泊施設です。
ゲストハウス、ドミトリー型宿泊施設、一棟貸しの施設などで検討されることがあります。
ただし、実際にどの許可が必要になるかは、建物の構造、客室の使い方、宿泊者数、営業形態、自治体の運用によって変わります。
「これは民泊でいけるだろう」と思っていたら、実は旅館業許可が必要だった、ということもあります。
ここは自己判断が難しいところです。
民泊・旅館業を始める前に確認すべきこと
物件を契約する前の事前確認が重要
民泊や旅館業を始める場合、いきなり物件を契約するのはおすすめできません。
事前に、少なくとも次のような点を確認する必要があります。
- その場所で宿泊施設の営業ができるか
- 用途地域や建築基準法上の問題がないか
- 消防設備の設置が必要か
- 水回りや客室面積の基準を満たせるか
- 近隣住民とのトラブルリスクはないか
- 住宅宿泊事業で足りるのか、旅館業許可が必要なのか
特に消防設備は、あとから費用が大きくなることがあります。
「思ったより工事費がかかる……」ということもありますので、事前調査はとても大切です。
民泊開業は、物件探しがスタートではありますが、許可が取れる物件かどうかを確認することが本当のスタートです。

岡山・倉敷周辺でも民泊ニーズは広がっている
直島は香川県ですが、岡山県側からのアクセスも良く、宇野港を利用する観光客も多くいます。
そのため、直島そのものだけでなく、岡山県側の倉敷市や岡山市、そして玉野市などでも、観光客向けの宿泊ニーズが広がる可能性があります。
瀬戸内国際芸術祭や外国人観光客向けに長期滞在の拠点を探す方に向けて、民泊や簡易宿所、ゲストハウスを検討する事業者様も増えていくかもしれませんね。
特にインバウンド観光は、単に「寝る場所」だけではなく、地域らしさ、古民家、瀬戸内らしい景色、地元の食文化なども求められる傾向があります。
つまり、民泊はただ部屋を貸すだけでなく、地域の魅力を届ける小さな観光拠点にもなり得ます。

まとめ:直島の人気は民泊・旅館業のチャンスにもつながる
ということで、今回は 香川県直島の人気についてのお話と、民泊や旅館業の開業時に注意したい許可手続きについて解説しました。
今回のお話 いかがでしたでしょうか。
当事務所では、岡山県倉敷市を拠点に、旅館業許可、簡易宿所、住宅宿泊事業の届出など、民泊開業に関する手続きのご相談を承っております。
「この物件で民泊はできる?」
「旅館業許可と住宅宿泊事業、どちらが向いている?」
「消防や保健所とのやり取りが不安」
このようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
直島のように人が集まる場所には、宿泊ニーズがあります。
そして宿泊ニーズがある場所には、きちんと準備した事業者様にチャンスがあります。
ただし、許可手続きだけはアートのように自由奔放とはいきません。
ここはしっかり、法令に沿って進めていきましょうね。
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